第97話『七大ダンジョン』
1.コマディク国・森林部
古代の結界が溶け、空気が震えていた。
森の奥――巨大な樹々の根元に、七つの光の柱が立ち上る。
それは、まるで大地そのものが“目覚めた”ようだった。
ラミエル:「....ここが、“七大ダンジョン”の封印地点.....?」
エルシア:「.........まるで、森が息をしてるみたい......」
カイル:「ああ。封印が解けてる......これは、間違いなく悪魔たちの領域だ。」
ドレイク(通信):「聞こえるか、カイル。七つの柱、それぞれが異なる魔力波を放っている。 どうやら、七体の悪魔がそれぞれの空間を支配してるらしい。」
ナイル:「ふぅー、こりゃあ骨が折れそうだな。」
イル:「でも、逃げられない。時間DNAを取り戻すには、やるしかない。」
カイル:「ああ。」
その時だった。
地面が低く唸り、森の中央に“七つの円環”が描かれる。
それぞれが異なる色で輝き、渦を巻いて空へ伸びる。
ラミエル:「.......まるで、私たちを誘ってるみたい。」
エミリア:「七つの道.....?」
カイル:「そうだ......これは“選別”だ。」
ナイル:「選別?」
カイル:「それぞれの心の奥――罪の根を見抜かれ、導かれた道に引きずり込まれる。 .....そんな感じだ。」
イル:「つまり、“逃げられない運命”ってやつだね。」
カイルはゆっくりと仲間たちを見回す。
その表情は静かだが、決意に満ちていた。
カイル:「――行こう。七つの罪、七つの魂。俺たちで終わらせる。」
「「おうッ!!」」
瞬間――
七つの光柱が爆発的に輝き、それぞれを飲み込んだ。
イル、ナイル、エミリア、ラミエル、エリック……全員が異なる方向へと引き裂かれるように 消える。
残ったのは――カイル、ただ一人。
2.静寂
風が止み、森の奥に黒い霧が立ちこめていた。
足元には、何かが“焼け焦げた跡”がある。
まるで、先に誰かがここで戦ったようだった。
カイル:「.......誰か、いたのか......?」
その時、微かな呻き声。
???:「........たす.......け......て......」
カイルは駆け出す。
倒れていたのは――血に染まった一人の女性。
長い金髪、雷のような光を纏った瞳。
カイル:「待って.......!今、治癒を!」
彼女の腕に触れた瞬間、ビリッと電流が走る。
カイル:《この感覚......スピリット・サンダー........!?》
女性が微かに目を開ける。
???:「.......あなた......」
その瞳に映る光は、懐かしい色をしていた。
カイル:「..........師匠........!?」
エリナ:「.........カイル!!.....久しぶり!!......」
森の光が揺らめき、七つの道が完全に閉じる。
ここから――カイルの“罪の道”、すなわち傲慢のダンジョンが始まる。
次回――
強欲の壁、現る。




