第95話『帰還』
ブラフマーの光が消えたあと――
宇宙神殿は、まるで“時間が巻き戻る”ように再構築されていった。
1.神殿の様子
崩れていた床が戻り、砕けた柱が立ち上がり、亀裂が走っていた空間が、静かに閉じてい く。
エリック:「......まじで、夢でも見てんのか?」
カイル:「いや......これが、“創造神の再生”ってやつだ。」
ナイル:「俺ら、どこまでいくんだろうな......神とか、空間とか.....もうわけわかんねぇよ。」
ラミエル:「けど、こうして生きて帰れる。それで十分じゃない。」
全員が頷き、歩き出す。
“終わった”という実感が、ようやく胸の奥に沁みていく。
――神殿の外、蒼い星が瞬く宇宙空間。
彼らが通ってきた転移門が再び開き、地上への光が射し込む。
エリック:「よし、帰るぞ! 異星に!」
ナイル:「ああ、もう二度と来たくねぇけどな!」
カイルが最後に神殿を振り返る。
カイル:《.....ありがとう。ガイア、カオス、タルタロス。お前たちがいなかったら、ここまで来 れなかった。》
そして――
一行は地上へと戻った。
2.地上・エルフの集落
柔らかな風が吹き抜ける森。
そこには、エルフたちが温かく彼らを迎える姿があった。
サムエル:「アークの戦士たちよ.......おかえりなさい。」
エルシア:「........ただいま。」
サムエルは静かに頷き、手を掲げる。
サムエル:「あなた方の戦いは、森をも救いました。神殿の崩壊は止まり、世界の流れも安 定を取り戻しつつあります。」
ラミエル:「本当に.....終わったんだね。」
カイルが周囲を見渡す。
仲間たちが、傷だらけの体を互いに支え合いながらも、
確かな笑みを浮かべている。
その中で――エルシアが、一歩前に出た。
エルシア:「........みんな。」
全員の視線が彼女に集まる。
エルシア:「私は.......ずっと、アークの仲間として戦ってきたけど.......どこかで“外側”の存在 だった。けど今は、違う。私は、もう一度この世界を護りたい。あなたたちと、共に――。」
カイルは静かに笑う。
カイル:「.......それが、お前の答えか。」
エルシア:「うん。だから......改めて。私、エルシア=ニュールアーは、アークに正式に加入します!」
全員が歓声を上げる。
ナイル:「よっしゃああ!!正式加入きたぁ!!」
エリック:「これでまた戦力アップだな!」
イル:「いや、もう十分強いけどね......(笑)」
ラミエル:「ようこそ、アークへ。」
エルシアの瞳が、少し潤む。
エルシア:「ありがとう.....!」
3.夜
その夜――
エルフたちが用意した宴が森を彩った。
焚き火が揺れ、笑い声と笛の音が響く。
サムエルがカイルたちの前に歩み寄る。
サムエル:「........あなたたちの勇気と力に、感謝します。この森の集落を――アークの本拠地として、使ってください。」
カイル:「え......いいのか?」
サムエル:「あなたたちほど、この地を護るにふさわしい者たちはいません。どうか、この森 と共に歩んでください。」
カイルは皆を見渡す。
イル、エリック、ナイル、ラミエル、エルシア。
誰もが、満ち足りた笑顔を浮かべていた。
カイル:「......わかった。じゃあ、ここを――“アーク本拠地”にしよう。」
焚き火が夜空に舞い上がる。
その光の中で、カイルが空を見上げて呟く。
カイル:「.......俺たちはまだ、ここから始まるんだ。神をも超える存在になる――それが、 アークだ。」
夜風がやさしく吹き抜け、星々が瞬いた。
それはまるで、神々が遠くから彼らを見守っているかのように。
次回――
平穏の中に訪れる、新たな使命。
エルシア正式加入、そして動き出す“テンペスト”の影。




