第9話『二つの力』
1. 修行の始まり
エリナ:「今日から本格的に鍛えてあげるわ。まずは“制御”よ」
カイル:「よっしゃ!!」
アイス:「主、はりきってるね!」
ファイア:「ふん、燃やす準備ならいつでもできてるぞ」
広場で修行開始。水と火を同時に扱う基礎を練習。
2. 最初の壁
カイルは水で壁を作り、その後に火を放つ練習を試みる。
しかし水と火がぶつかって暴発。大きな蒸気爆発が起きる。
エリナ:「ちょっと!!危ないじゃない!!」
カイル:「ご、ごめん!!」
そのとき思わず真剣口調が出る。
カイル:「……水と火の流れが逆だ....圧力が逃げ場を失って……だから蒸発したのか...」
エリナ:「え……? 今なんか言った?」
カイル:「え? べ、別になんでもないよ!」
3. 精霊融合の兆し
アイスがテキパキとアドバイス。
アイス:「主、深呼吸して! どっちか一つを先に落ち着けてから繋げるの!」
ファイアは豪快。
ファイア:「ガハハ!燃やせばいいんだよ燃やせば!」
その声を聞いて、カイルの中で二つの力が重なる感覚が走る。
カイル:「……来るか……?」
一瞬だけ、身体に青と赤の光が纏い――
“精霊融合”の前兆が発動。
4. 不完全な発動
カイルの身体に氷と炎が同時に走り、地面に蒸気と氷柱が立ち上がる。
だが力を制御できず、すぐに解除されてしまう。
カイル:「っ……はぁ……まだ……無理か」
エリナ:「今の……何をしたの?」
カイル:「……ただの偶然だよ」
エリナ:《偶然にしては……まぁ...大丈夫か…》
5. 夜の独白
ベッドの中でアイスとファイアと会話
カイル:「俺の中に、まだ眠ってる力がある……今日、少しだけ掴めた気がした」
アイス:「主ならできるよ。私たちがいるから」
ファイア:「そうだ。俺たちはお前の力だ。だが忘れるな、使い方を誤れば――周りを焼き尽 くす」
カイル:「……わかってる。だからこそ、制御してみせる」
これは修行じゃない……生き残るための“備え”だ。
次回――
エリナがカイルに「精神と体の限界」を与える!




