第84話『無秩序の顕現』
虚界が――沈んだ。
光も、重力も、音すらも“無秩序”に呑まれていく。
1.禁忌という名の力
一瞬で、天地の法則が反転した。
エリック:「.....っ!?重力が......逆に.....!?」
ナイル:「上も下もねぇ.......!?これが......無秩序DNAの.....本領.....!?」
カオスは、無表情で空中に浮かんでいた。
その瞳の奥には、狂気でも怒りでもない――“虚無”があった。
カオス:「この世界には“正しさ”など存在しない。理はねじれ、秩序は腐る。ならば私 は、神に背く秩序を作る。」
ナイル:「......何を言ってやがる!」
エリック:「神に背くって.....お前、まさか.....!」
カオス:「――“禁忌”を、解く。」
虚空に紋章が浮かんだ。
それは、黒と白が幾重にも絡む“歪な螺旋”。
次の瞬間、虚界が悲鳴を上げた。
カオス:「禁忌・神DNA.......!!」
肉体が崩壊し始める。
それでもカオスは微笑んだ。
カオス:「死など恐れぬ。私の命は、秩序を破壊するためにある。」
その背後で、黒い光が膨張する。
あらゆる“形”を否定する、矛盾した光――
2.無秩序・顕現
名を呼ぶだけで世界が軋む。
カオス:「神覇........無秩序」
虚界が反転した。
空間が裏返り、時間が巻き戻り、法則が崩壊していく。
存在するものすべてが“未定義”へと還元される。
ナイル:「.....な、なんだこれ......っ!?」
エリック:「あいつ........自分ごと、世界を壊す気かよ!!!」
カオス:「“正義”も、“絆”も、“愛”も――この世界のバグだ。今、修正してやる。“完全な 無”へと。」
エリック:「そんなもんが正しいわけねぇだろ.....!!」
ナイル:「“正しさ”は、作るもんだ!! 破壊するもんじゃねぇ!!」
ふたりが同時に走る。
空間が軋み、光速を超えて交差した。
エリック:「紅蓮帝DNA......烈空紅蓮.....燃え尽きるまで燃えろォ!!!」
ナイル:「雷狼天DNA......神・狼牙......限界を越えて貫けェェェ!!!」
紅蓮の攻撃と雷の攻撃が交わり、刃となる。
しかし、その刃は――神覇の盾に弾かれた。
カオス:「無駄だ。私の神覇の前では、全てのエネルギーは“定義されない”。貴様らの力など、“存在しなかった”ことにできる。」
ナイル:「.......っ......くそっ......!!」
エリック:「だったら.......“存在を超える”しかねぇ......!」
エリックの胸で、紅蓮の印が燃え上がる。
ナイルの瞳に、稲妻の輪が走る。
しかし、刃が立たない。
3.覚悟
エリック:「チッ.....後は......“超究極”しかねぇ.......!」
ナイル:「ああ.....行くぞ、エリック.......“秩序を、取り戻す”!!!」
カオス:「超究極......? 面白い。だが、神を超える“力”など存在しない。」
虚界が震えた。
紅蓮と雷光が一点に収束し、光が裏返る。
《紅蓮帝DNA・臨界突破》
《雷狼天DNA・臨界突破》
二つの超究極DNAが交錯する瞬間、
カオスの神覇がきしんだ。
次回――
二つの“超究極”が顕現。
“無秩序”に反逆する“秩序の再構築”へ――。




