第83話『紅蓮帝と雷狼天の覚醒』
虚界が軋んでいた。
空間そのものが悲鳴を上げ、重力が裏返る。
1.進化するもの
“無秩序DNA”の力が限界を超え、虚構と現実の境界が崩壊していく。
カオス:「見ろ......この世界を。秩序も理も.....すべて無意味なのだ。我こそが、“神の代行者”――虚界・カオス。」
エリック:「うるせぇんだよ.....!! 理屈じゃねぇ.......魂がそう叫んでんだ!!」
ナイル:「お前の“無秩序”......そんなもんで、俺たちの“絆の秩序”は壊せねぇ!!」
カオス:「ならば、証明してみせろ。秩序の脆さを.......!」
黒の波動が奔る。
触れた瞬間、世界の“重さ”が消え、エリックとナイルの身体が浮かぶ。
まるで宇宙空間のように、上も下も存在しない。
炎の剣がゆがみ、雷の牙が砕けた。
ナイル:「くそっ......空間が歪みすぎて、感覚がズレる…!」
エリック:「関係ねぇ......俺たちの炎は、誰にも止められねぇ!!」
その瞬間、背後からふたつの声が響いた。
ファイア・ドラゴン:《......エリック。もう一度問う。お前は、炎を何のために使う?》
雷狼:《.......ナイル。お前の雷は、何を照らす?》
エリック:「決まってる......!! 仲間を護るためだ!!」
ナイル:「......この世界に、“秩序”を取り戻すためだ!!」
ファイア・ドラゴンが咆哮し、紅蓮の炎を放つ。
雷狼が吠え、白き稲妻を天へ駆け上らせる。
その光が、ふたりの胸に宿った。
エリック:「.......燃えろ、“限界”のさらに先へ!」
ナイル:「疾れ、“時”よりも速く――!!」
炎の竜が姿を変える。
鱗が赤黒く染まり、角が伸びる。背には炎の王冠が輝いた。
ファイア・ドラゴン → ファイアエンペラー
同時に、雷狼の体が純白から深蒼へ。
四肢から光が走り、瞳が黄金に燃える。
雷狼 → 神狼
虚界全体が震えた。
2.新たな精霊融合
ふたりの精霊が融合し、身体の奥に流れ込む。
エリック:「やるぞ!!ナイル!!」
ナイル:「上等だ!!!」
《精霊融合》――発動。
紅蓮の紋章と雷の輪がふたりの背から広がる。
炎と雷が絡み合い、まるで双星のように輝いた。
ナイル:「.......これが、俺たちの新しい精霊融合......!」
エリック:「最高だな、相棒!!」
カオス:「.........くだらぬ融合など、無秩序の前では無力だ!」
無秩序の波動が襲いかかる。
しかし、ふたりの瞳は揺るがなかった。
エリック:「燃やせ――紅蓮帝DNA........焔帝咆哮!!!」
ナイル:「貫け――雷狼天DNA....神狼迅牙!!!」
炎と雷が交わり、宇宙の闇を突き抜ける。
その光は、カオスの黒い“秩序の鎖”を砕いた。
カオス:「な.....にぃ........!?」
ナイル:「これが、俺たちの“秩序”だ.......!」
エリック:「そして、“魂の反逆”だァァァァッ!!!」
紅蓮と雷光が虚界を焼き尽くした。
だが――その奥で、カオスの真の姿がうごめいていた。
次回
カオス、本気を出す。
そして、追い詰められるふたりに新たなの決断が――。




