第74話『黒き雷の囁き』
1. 窮地
覇界・ガイアの拳が振り下ろされる。
地響きと共に床が割れ、衝撃でラミエルとエルシアは吹き飛ばされた。
ラミエル:「ぐっ.....ッ!」
血を吐きながらも立ち上がる。
ガイア:「人の身で、神を超えんとするか。愚か.....」
ラミエル:「まだ.....風DNA......烈空刃牙!!」
ガイア:「弱い.....神DNA.........堕地......」
すると、地面が堕ちる。
その瞳が、まるで虫けらを見るように彼らを射抜く。
エルシア:《怖い.....体が........動かない....!》
足は震え、雷の力すら制御できず弾け散るだけ。
2. サンダー・ドラゴンの声
エルシアの背後に青き雷竜が浮かび上がる。
しかし、その声は冷酷だった。
サンダー・ドラゴン:「エルシア......お前は甘い。優しさも、躊躇も......この戦場では足枷だ」
エルシア:「だって.......私、戦いたくない......誰も殺したくない......!」
サンダー・ドラゴン:「なら死ね。お前にその資格はない」
エルシアの胸を貫くような言葉。
全身から血の気が引く。
3. 雷の変質
ガイアが再び拳を振り下ろす。
ラミエルが身を挺して防ごうとするが――
エルシア:「いやああああああああッ!!!!」
その瞬間、天から漆黒の雷光が降り注いだ。
白き雷が一瞬にして黒へと染まり、轟音と共にガイアを直撃する。
ラミエル:「な、なに......この雷...........!?」
ガイアですら後退りし、巨体の一部を崩す。
ガイア:「ほう.....今の一撃......我を怯ませるとは」
ガイアの手は震えている。
4. 黒雷の覚醒
エルシアの髪は風に舞い、瞳の奥に黒い稲光が揺れる。
彼女の背に浮かぶサンダー・ドラゴンの姿は変貌しつつあった。
サンダー・ドラゴン:「ようやくか........“殺す覚悟”を持ったな」
エルシア:「......ちがう....私は....! でも、この力が.....あふれて.....ッ!」
ラミエルはその背中を見つめ、歯を食いしばる。
ラミエル:「エルシア......このままじゃ......あなたが呑まれる!」
雷は白から黒へ――。
それは「覚醒」か、それとも「堕落」か。
次回――
暴走の兆しを見せるエルシア。
そして覇界・ガイアの本気がついに解き放たれる――。




