第4話『精霊との出会い』
1. 朝の会話
母:「おはよう、カイル」
父:「昨日はすごかったな……火が出るなんて」
カイルはまだ3歳
カイラ:「うん!!お手々から....バァァ!って火出た!!」 小さな手を前に伸ばし、昨日の炎を思い出す
カイル:《もう一度、炎……出るかな……?》
でも出ない。
カイル:《やっぱ出ねぇか.......どうしたらでるんだ?......》
母:「ちょっと出かけてくるわ...あなたお願いね....」
父:「え....おい!ちょ!」
母:「いい子にしてるんだよーー」
カイル:「うん!!いったらっしゃいママ!!」
父:「いってらっしゃいね。てか...ちょ!」
バタン!
玄関が閉まる。
父:「俺も行かなきゃいけねーとこあるんだけどな.......」
父はしばし考える。
父:「あ!!そうだ!出てきてくれアイス....」
アイス:「どうしたの?主?」
父:「もう主はやめてくれ笑.....それよりこいつを見守っててくれないか?」
アイス:「おっけー!!」
父:「頼んだぞーー」
バタン!
2.精霊とご対面
カイル:《こいつ....精霊か?》
アイス:「そうだよ!主!」
カイル:「話通じるのか!?」
アイス:「うん!!あなたは、私達の次の主だからね」
カイル:「俺が....主?....てか私達って他にもいるのか?」
アイス:「うん.....スピリット・ファイア。....お母様の持精霊だよ.........」
カイル:「そうだったのか.......」
カイル:「じゃあ....アイス...一回外に出てみよ...」
アイス:「いいよ!!」
カイルは外に出て、小川に触れると、水が少し凍る
カイルは驚きつつも、嬉しそうに笑う
カイル:「おお……すげぇ……」
しかし、力を制御できず、大きな氷壁を創ってしまう。
カイル:「うわ!!!.......力が..制御できない。」
3. 力の小さな制御
カイル:「アイス......」
アイス:「どうしたの?......主?」
カイル:「力を制御できないんだ....どうしたらできる?」
アイス:「教えてあげるよ.....人間には、DNAが体中に張り巡らされている。」
アイス:「それを....体の一部と考えたらいいよ。」
カイル:「体の一部?」
アイス:「そう!指先とか何も考えずに動かせるでしょ?それと同じだよ。深呼吸をしてからやったほうがいいね」
カイル:「深呼吸.........」
ふぅーー。
カイルが、手先に力を込めると、アイスの球が形成される。
カイル:「で.....できた!!!」
アイス:「上出来だよ!!」
カイルは、初めて「力を少し制御できた」感覚を覚える。
4. 学びの時間
カイルたちは、家に戻り、両親がいない間、本を開いて学ぶ。
文字や絵を通して、精霊たちは「守護者であり、代償を与える存在」ということを少し理解。
父:「だだいまーー」
カイル:「か....帰ってきた!!」
カイル:「アイス!」
アイス:「ん?」
カイル:「今日あったこと....俺達だけの内緒な」
アイス:「わかってるよー!」
6. 夜の夢
夢の中で再び声
『……託す……543年後……必ず……』
カイルは少し笑顔で目を閉じる。
カイル:(あんたは...誰だかわかんないけど.....今日は、力を少し、制御できたよ.....)
???:(よ....かったな....カイル....)
カイル:(...なんで....俺の名前を.....まさか...)
???は、背を向けて、奥へ歩いていく。
カイル:(おい!!!待てよ!!まだ話が!!)
カイルは目が覚める。
カイル:「はぁ!!」
目の前には、心配した母と父。
母:「カイル...大丈夫?」
父:「うなされてたぞ.......」
カイル:「ママ!!!」
カイルは母に抱きつく。
カイル:《なんで....なんでだ.....悲しくないのに......なんで....泣いてんだ....俺...》
成長とともに、転生者としての意識が少しずつ目覚める。
次回――
カイル、4歳へ。少しの冒険をする。




