第21話『契約の書』
1. 儀式の始まり
入学式が終わり、生徒たちは大広間に集められていた。
壇上には、古びた巨大な書物が鎮座している。
すると、担任のライル・イナレアが話す。
ライル:「これより――“契約の書”の儀式を執り行う。この書に触れた者は、生涯で扱えるDNAの力、その未来の技の一端が示される。これは 君たちの道を定める、神聖な儀式だ。」
生徒たちはざわめく。
一人の生徒が言う。
生徒A:「先生!!それって....未来はもう変えられないんですか?」
ライル:「よほどのことが起きない限りはな........」
2. 生徒たちの順番
ひとりずつ壇上に呼ばれる。
名前を呼ばれ、契約の書に手を置くと、ページが自動で開き、光の文字が浮かぶ。
「炎DNA・ファイアボール」
「雷DNA・サンダーブレード」
生徒たちが次々に技を告げられる。
周りから歓声やため息があがる。
3. カイルの番
ライル:「次……カイル・アストレイア」
ざわ……。
「混血児だろ……?」
「ほんとに出るのかよ……」
ざわつく空気の中、カイルは壇上へと歩み出る。
カイル:《……深呼吸しろ。別に驚かれるのは慣れてる》
手を契約の書に置く。
――ページが、バサッと勝手に開いた。
そこには 「水DNA・スピリット・アイス」と「火DNA・スピリット・ファイア」 の文字が刻まれ、さ らにページがめくれていく。
しかし、その先は……真っ白な余白。
ページはどこまでも空白が続く。
ライル:「……っ!? これは……」
生徒A:「なにこれ……」
生徒B:「普通は1〜2ページだろ!?なんで空白ばっかり…」
エリック:「チッ……やっぱり普通じゃねぇな」
ナイル:「不気味だな……」
カイルは眉を寄せ、心の中で呟く。
カイル:《……これ以上に力が?…いや....まさかな》
書はバタンと閉じ、光が消える。
4. 儀式の終わり
ライルは動揺を隠しきれない。
ライル:「……契約の書。今からはコーデックスと呼ぼう。コーデックスは結果を告げるのみ だ。余白の意味は……本人が歩む未来次第だろう」
生徒たちの間に、不安と好奇の視線が走る。
カイルは壇上を降り、胸の奥で小さく拳を握った。
カイル:《……だったら証明してやる。俺の未来は、俺が決める》
5. 夜、寮の部屋で
アイス:「主……すごかったじゃん!」
ファイア:「いや、空白だらけって……逆に怖ぇだろ」
カイル:「……俺にもわからない。でも……あの余白がいつか埋まる日が来るなら……俺は、それを信じる」
窓の外の月を見つめながら、決意を固める。
――新たな物語は、ここから始まる。
次回――
模擬戦、そして運命の一戦。




