第13話『師匠の本気』
1. 修行戦の提案
エリナ:「カイル。昨日の融合、ほんの数秒だったけど……ちゃんと制御できてたわね」
カイル:「うん……でも、まだ実戦じゃ無理...」
エリナ:「だから、実戦で試すのよ」
カイル:「え?」
エリナ:「私と戦いなさい」
アイス:「えぇ!?いきなり!?」
ファイア:「いいじゃねぇか。実戦でしか得られねぇもんもある」
2. 雷の開幕
修行場に立つ二人。
エリナが指を鳴らすと、空気がピリつき、雷の気配が広がる。
エリナ:「やるわよ....サンダー...」
サンダー:「おう!!」
エリナ:「――精霊融合モード スピリット・サンダー!」
周囲に稲光が走り、髪が揺れる。
カイル:「うぉ……これが本気……!」
3. 初撃
エリナが瞬時に間合いを詰める。
エリナ:「雷DNA――ライトニング・ブレイク!」
雷を纏った刃がカイルを斬り裂く寸前。
カイル:「っ……水DNA、氷壁!」
氷の盾を張るが、雷が貫通。
カイル:「ぐっ……!」
アイス:「主、危ない!」
4. 融合発動
カイルが両手を握りしめる。
カイル:「まだだ……俺は……ここで止まる気はねぇ!!」
カイル:「精霊融合 モード スピリット・アイス+スピリット・ファイア!」
体が蒼白い炎に包まれ、瞳が赤と蒼に光る。
エリナ:「……っ!?」
ファイア:「行けぇ!!」
アイス:「集中して!」
5. 一進一退
融合状態で氷炎の剣を作り出すカイル。
カイル:「行くぞおおおッ!!」
エリナ:「受けて立つわ!」
エリナ:「雷DNA.....雷槍!!!」
カイル:「水+火DNA.....異系統二重詠唱...氷炎斬!!」
斬撃と雷撃がぶつかり合い、爆音が響く。
キィィィィィィィン!!
互角に渡り合うが、融合の時間は刻一刻と減っていく
カイル:《……やっぱり長くは持たねぇ……でも……あと一撃!》
6. 限界と倒れ込み
カイルが氷牙で迎え撃つ。
カイル:「水DNA.......氷柱落とし!!!」
エリナも負けじと反撃。
エリナ:「やるね!!....雷DNA.......雷釘!!!」
エリナの雷の釘とぶつかり、衝撃波が広がる。
その瞬間――カイルの融合が解ける。
カイル:「っ……ぐ……!」
膝をつき、息を荒げる。
エリナ:「ここまで……やるなんて……」
カイル:「はぁ……はぁ……まだ……勝ってねぇ……」
エリナ:「十分よ。少なくとも“本気の私”に、ここまで食らいついたのは初めて」
7. 修行後
倒れたカイルにエリナがタオルを渡す。
エリナ:「……強くなりたい理由、教えてくれない?」
カイル:「……それは……」
カイル:「……なんとなく....守らないといけないものがあるって思ってる....」
エリナ:「……なにそれ」
カイル:「こっちの...事情だよ....」
8. 夜の余韻
母も父も寝た頃。
星を見上げるカイル。
カイル:「まだ……全然足りねぇな」
アイス:「でも、確実に前進してるよ」
ファイア:「次はもっと長く持たせろ。それが課題だ」
カイル:「ああ……次は絶対、制御してみせる」
次回――
カイルの中で、少しずつ“炎と氷の本当の調和”が形を取り始める!!




