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迎えを待つ子供達

真冬の怪異第13話「子供達」と同じ話しです。


一部修正してます。



雪が降り続く深夜、山の奥の山と山の間にある谷底の開けた場所で沢山の子供達が遊んでいた。


雪達磨や雪の像を作る子供達、雪玉を投げ合い雪合戦をしている子供達、降り続く雪をものともせず追いかけっこをしている子供達など、幾つものグループに別れ笑い声を上げ楽しげに遊んでいる。


時が経ち夜の闇が消え雪を降らす厚い雲の下にいても分かるくらい明るくなると、遊んでいた子供達は大地を覆う雪の中に溶け込むように消えて行く。


最後まで残っていた男の子が呟いた。


「今日もお母ちゃん迎えに来てくれなかったな」


万年雪の底、大地の直ぐ上には小さな骨を懐に抱いた多数のバスの残骸が転がっている。


核戦争から子供達を守るため核シェルターに向かっていた学童疎開の1団。


避難する途中、着弾した核ミサイルの衝撃を受け1団のバスは全て谷底に転がり落ちる。


子供達はバスに乗る間際親から言われた「後で必ず迎えに行くから」の言葉を信じ、あれから数千年経った今でも親が迎えに来るのを待ち続けているのであった。



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