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邂逅
あれから数か月経ったが、まだ彼らを見つけられずにいた。
しかし、その旅の間に、新たに分かったことがある。
どうやら人々に起きた変化は、元素を扱う人間を疎む事だけでは無いらしい。
なぜか優秀な人間はそれだけで疎まれ、悪事や悪人に魅力を感じ、生命を生み出す行為は背徳的で汚いものだと認識され、失敗を必要以上に強く恥じ、隠匿しようとする。
まだあるかもしれないが、分かっていることからだけでも、やはり人類を衰退させようという意思が感じ取れる。
やっていることからも、人類より上位の存在が居て『それ』が人類を衰退させようとしているのではないだろうか?
そんな考えが日に日に強くなっていった。
そんな旅のある日
突然、頭にズシリと響くような声で語りかけられた。
「お前の存在は危険すぎる」
「誰だ」
「誰でもない。定義されていない。」
定義?
「俺の存在が危険って?どういう事だ?」
「お前はこの世界を消滅させる恐れがある」
「そんな事する訳ないだろう。」
「お前の意志は関係ない。」
「ずいぶん一方的な言い分だな。姿ぐらい見せたらどうなんだ。」
「私に姿形は無い、定義されていない。」
また定義か、なんなんだ?
「で?何をしに来たんだ?」
「お前を消しに来た」




