9 読めぬ未来
室内は豪華であった。入ってすぐに6人は座れるソファーが二対。挟まれるように低いが大きいテーブルが鎮座している。テーブルには草花と大きな木の彫り物が施されており、ソファーも煌びやかな花の刺繍で飾られている。興味を引かれながらも先ずは室内全部の確認だ。ソファーのある広間の奥にドアが5つ見える。左からみていくか!と室内を汚さないように浄化をかけてから移動する。
一番左の部屋は浴室であった。三人ほどは入れそうな大きさのバスタブが中央にあり既に湯が張られていた。湯からはカイトもしる薬草の匂いがする。花びらも散りばめられており贅をつくされている。奥の壁側におしゃれな棚があり、タオル等が置かれているようだ。後ろ髪を引かれながら次の部屋を見に行く。
次の部屋はトイレであった。これまたトイレにしては大きい部屋に見事な額縁で飾られた大きな鏡や、小さなソファーとテーブルがセットである。少し、眩暈を感じながら次の部屋に向かう。その部屋は一転して豪華ではあるが丸いテーブルに6脚の椅子。飲み物を用意する為だろうか?流しの様なものもみえる。一体何をする部屋なのか。。。
分からない事に気を取られても仕方がないので一番豪華なドアをあけるとそこには大きなベッド。ベッドの横には小さな照明と花が生けられた花瓶が置かれている。ベッドの柔らかさを確かめてみたいがもう一部屋ある。最後の部屋のドアは豪華ではあるが明らかに他のドアより抑えた感じだ。入ってみると小さなベッドが二つ(それでも十分大きいが)小さなテーブルに椅子が2脚。流しとトイレも奥にあるようだ。
これは側仕えや護衛の為の部屋なんだろう。
(血を一滴というが、陛下の身体に傷を付けさせてほしいと言っているのと等しい要請だ。。。。この街の規模、この建物の内装だけで如何に女王が力を持っているか分かる。希少な宝石5個では無礼に取られる可能性が大きいか。。。一体どうしたものか。)
この部屋に来れた事を前向きに捉えながらも気持ちは暗雲と曇っていく。仕方がない。湯舟には入らず浄化だけで正装に着替えるつもりであったがこういう時は気分転換が必要だと歳の功で知っていた。取りあえず一回リフレッシュをしよう。