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149 防衛戦2

「大変かもしれんが火はたくな!!暗視の魔法を使えるものは場所の指示とトドメを確実に頼む。逃すとこちらの場所を教える事になるからな。もう一回いうぞ!絶対に火はたくな!!こちらの場所を悟られるな。上位種がいたらまとめてこっちに来るぞ!!あと囮にした村の罠が作動したかも確認を怠るな!!」


と村長や兵士上がりが指示を飛ばす。


「グァガグゥガガ!!」「ギャググゲェ」


と散発的に聞こえるゴブリンの鳴き声を聞きながら


「女子供には絶対に声を出さないように、そして外にでないようにもう一回伝えてくれ!!」


と村に寄ってくるゴブリン達を村人達は弓で狙い殺していく。村が近接して存在するのにはこういった魔物暴走スタンピートが起こった場合に一つを囮にして時間を稼ぐ為である。犠牲になる村の者たちは複雑な気持ちであろうが命には代えられないのだ。


既に家屋内に退避している子供達や女性達は絶対に声を出さないように言われていた。ゴブリン達のやる気をわざわざあげる必要を避ける為である。犯せる女性や自分達より確実に弱い子供がいると知ったゴブリン達は諦めが悪くなるのだ。


「どうするだ村長?本当にきただよ。5日も時間あるんだったら逃げてれば良かっただ。。。」


最初の2、3日村人達は一生懸命柵の補強や投石用の石を集めたりしていたが全然来ないゴブリン達に油断をしていた。ルハァや護衛達に防衛の準備もやめて絡んでいたぐらいである。


「次の村までは最速で3日半はかかる。どの道旅慣れない者がぶっ通しで行ける距離ではない。。。村に籠るのが一番だったと今でも思っている。。。が防衛に5日間集中出来なかったのは痛い。後でルハァ殿と護衛の方々には詫びを入れておいた方がよいな。とりあえず夜明けまでは油断しないで防衛してくれ。今更逃げられないのはわかるだろう?陽が昇ればもっとハッキリした状況が分かるからな」


と村長は話しかけてきた村人に答えたのであった。


「今から死体を運んでくる。周りを確認してくれ!!


ゴブリンの襲撃が止むたびに元兵士の村人達が危険を犯してゴブリンの死体を村の中に運び入れる。血の匂いは仕方ないが矢も無限ではない為回収もしたいし、死体を見られて異常をゴブリン達に知られる訳にはいかないのだ。


散発的な襲撃がパタリとやむ。もう夜明けまで2,3時間だろうか?囮にした村の方角からはまだ囮の村には持ち出さなかった食料や家畜がわざと放置されており、一番中心の村長の家には解除をせずに立ち入ると発火炎上する仕掛けも施されているがその兆候はまだない。


夜が明ける前までに40匹近くのゴブリンを始末出来た村人達はお互いを見ると拳をぶつけ合う。今夜の防衛は誰一人ケガもなく、村に近寄ってきたゴブリンは始末できた。


「日が昇り次第周りの確認を頼むぞ!今夜は越せたが襲撃は絶対にふえるからな!」


村長と各エリアの防衛責任者達は無事に越せた夜に浮かれる村人たちに再度警告を発したのだった。

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