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145 冒険者組合学院出張所

歓声に包まれながら近くにいた女生徒に質問をする。


「先輩、この問題って何学年の問題なんですか?」


「最後の問題は最高学年部の問題よ!ディエゴ様凄いわ!!魔法だけでなく算術にも精通されているのですね」


と返事が来る。成る程。魔法で大抵のことは出来るから算数(数学ではない)、化学、科学、物理あたりの知識は実務程度の事で恐らく足りるのであろう。ホテルでも正直言えば四則演算が出来れば大抵の書類は終わったものだ。ちょいと面倒な物は専用のプログラムが既にあり、数値を打ち込んでいくだけで良かったしな。


正直言ってアメリカの大学でアルジェブラとか学んだ記憶があるが二度と勉強はしたくない。。。数学以上って研究、物理と組み合わせたり定理発見とか以外では使わないだろう。あとは受験か!四則演算万歳である!!夏休みとかは欲しいが。。。


ふとラウル先輩から視線を感じ女生徒と話をしながら魔法で見てみると、、、見事に澱んだ瞳で自分を見ている。ラウル先輩。。。ダークサイドに落ちるの早すぎだしあの目は復讐や嫌がらせを考えている目だ。絶対に面倒事になる予感がする。そう言ったものは芽が出る前に潰すべきだ。話をしていた女先輩に手招きして耳を傾けて貰う。


「ラウル先輩の加護(スキル)って算術系なんですか?」


「違いますわ。・・・詳細は勝手に言えないですがラウル君の持っているのは戦闘系の加護(スキル)だったはずですわ。ただ加護(スキル)の制御が上手く言ってないみたいですの。彼って大商会の子息だから算術は元々出来たのですがこの算術研鑽会に入ってから凄く算術が伸びたのですわ」


と屈んで耳元にコッソリ教えてくれる。ふむふむ。簡単に考えればもともと戦闘系の加護(スキル)持ちなのに上手く制御出来なくて自信をなくしている時に算術で芽が出てさっきの演習もどきで圧勝した自分を算術で圧倒したかった!とか言うあたりか。ラウル先輩め!!ただの八つ当たりじゃねーか!教えてくれた女先輩にお礼をいいラウル先輩に


「では先輩、自分は他のブースも見てきますのでーーー」


「ディエゴ様。先程の問題は長年、顔合わせで使われてきたもの!答えを知る者は大勢いるのです。ですのでーーー」


と言ったラウル先輩が頭を抱えてうずくまった。いや。。。危ない発言をしようとしたラウル先輩を後ろから分厚い書類の束で殴った護衛?なのか少し離れた場所に居たがスッと来て物理で発言を止めたのだ。そして


「ラウルが失礼しました、ディエゴ様。近日中にお詫びにお伺い致しますので是非他のブースの見学に行かれてください」


と言った護衛はラウル先輩に似た女性であった。ちなみにアリアはずっと爪の手入れをしていた。アリアも万能メイドを自負するだけあってこのレベルの問題は解けるだろう。出された質問を見て直ぐに興味を失っていた。


アビスは相変わらず魔獣研究会のブースで囲まれてアビスの鱗で出来たワンピースを触られたり角を触らせたりしている。意外とアビスって人見知りとかしないしサービス精神に溢れているな!タニヤとティファニーも伝説・伝承研究会で質問攻めに合っている。ラキアはいつの間にやら初等部の平民達を連れてブース巡りを始めている。子分欲しかったみたいだから嬉しいのかも知れない。


うちの護衛、護衛してないな。。。。


次は冒険者組合(フロンティアギルド)学院出張所に向かおう!


冒険者組合(フロンティアギルド)学院出張所にも綺麗なお姉さんがいた。豹獣人だろう。丸い点のついた耳が可愛い。近づいた自分達に


「初めましてディエゴ様、アリア様。私は冒険者組合(フロンティアギルド)学院出張所を任されておりますオリビアと申します。もう1人居るのですが今は仕事で席を外しています。学院出張所には帝都冒険者組合本部では荷は重いが騎士団や軍を動かすまでも無いと思われる事案を主に取り扱っていますわ。学生とは言え戦闘、支援系の加護(スキル)を持つ方々は非常に強いのです。ただ報酬は相場の半額になります。その代わりに卒業後の配属先や着任する役職への希望等を考慮する材料として帝国の方に詳細が報告されますわ。ディエゴ様、及び護衛の方々は第1級の戦力と伺っておりますので是非ご協力をお願いします」


と挨拶をした彼女に


「えぇ。(報酬半額とか嫌すぎる!) 機会があれば是非!」


と社交辞令を交わした直後に彼女の元に入り口から走ってきた別の綺麗な獣人のお姉さんを見て非常に嫌な予感を感じたのだった。






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