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140 顔合わせです!! (2)

竜化したアビスを見て学院生と護衛達がぽかーんとなる。ふはははは!あの威勢の良かったホグワルト先輩も口が開きっぱなしである。さっきまでの勢いが全くない!ここはひとつ劇風にするか!と影移動でラキアのところに移動してラキアを腰に抱えてアビスの頭の上に移動する。そして護衛と学院生に機動要塞改(サードアイ)でラキアを片手で抱きかかえる自分を映し出す。ラキアはアビスの頭をサワサワしている。。。


「ザイル学院生もその護衛もあっけないな!こうもあっさりと皇女を奪われるとはな!!姫は頂いたぞ!!」


と言った自分を彼らは2、3秒程黙って眺めていたがフランク先輩が動く。


「先ずは敵戦力の再確認をするよ!白竜1、ハーフ1、ハイ・エルフ2、バンパイア1!ーーーー」


と言っている先輩達にも見えるようにアビスの後方15メートル程に檻を作りラキアを放り込む。椅子、テーブル。お茶とお茶菓子もあり機動要塞改(サードアイ)からの生中継が5画面あるVIP待遇である。


とそこにホグワルト先輩が自分達を目掛けて疾走してくる。他にも20名程ホグワルト先輩に付いて先陣を切ってくる。かなり速いが冒険者組合(フロンティアギルド)のビル教官ぐらいかな?と眺めているとティファニーを最初のターゲットに選んだようだ。ティファニーはホグワルト先輩達をチラッと見るがアビスを囲んで少し離れた場所にいるタニヤを見つめて


「タニヤ!新しい精霊魔法教えてあげるの!見ているの!!炎の精霊サラマンダーよ。世界樹の護り手 ティファニーの名において命ずるの、溶ける大地と噴き上がる焰で不可侵の結界を!!」


と叫んだティファニーの前に薄っすらと赤みを帯び眼を閉じた大きな家守(ゲッコー)みたいなものが浮かび上がる。一瞬の後に眼を見開きそれがタニヤの見つめる場所に飛び込むと幅3メートルでアビスの居る丘の4分の1ほどを覆う溶岩の結界に変わる。焰や溶けた岩石が不自然に舞い上がるそれは明らかに意思を持つ結界と分かる。


ホグワルト先輩達は最初溶岩地帯を渡ろうか迷っていたみたいだが素直に別ルートを行く事にしたようだ。タニヤの居る方向から攻め居るつもりのようだがタニヤはどうするのかな?と思っているとティファニーが


「タニヤ!こっちにくるの。そっちはアリア姉様に任せるの。私達はラキア姫を取り返しに来る奴らを捕まえるの!!」


と四天王最弱のタニヤを前線から引き離す指示が出る。アリアを見ると少しは興が乗ってきたようでメイス二本持ちになっている。自分がアビスの頭の上から見ているのに気づくと


「ディー君も見ていればいいよ。バンパイヤの闘い方教えてあげる!」


と頼もしい返事がくる。ホグワルト先輩達は自分が折角作った障害物を身を隠したり攻撃を避ける為に使う気は無いようで障害物の間の隙間を一直線に走ってくる。それを見ていたアリアはスッと影移動で彼らの前に立つ。


「君たちってウチのダンジョンのゴブリンよりも頭ーーー」


「1人釣れた!行くぞ」


とホグワルト先輩が後ろの者達に声をかけると魔法の発動を感じる。無詠唱なので効果はよく分からないが強化系とかだろう。と思っているとアリアが急に笑い出す。


「あはははは。ただの脳筋ってわけじゃ無いんだね。ディー君の練習にちょうど良いかも?!ちょっと待ってて」


とアリアの目が怪しく光る。そしてアリアは自分のところに影移動してきた。


「ディー君。相手してあげたら?今のディー君にちょうど良いかも。ただディー君はあの機動要塞改(サードアイ)とか言うの使ったらダメだよ。あれは強すぎるから!アビスの護衛は自分がしておくね」


と言うと自分をホグワルト先輩達の前に放り投げたのだった。。。

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