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137 転移者

上級生にも情報はいっているのだろう。なんか迷いなく勧誘係の先輩方は初等部の生徒に殺到している。かといって殺伐とはしていない。どっちかっていうと学生にありがちな競争心みたいのだろう。なんか楽しそうである。


なんて微笑ましく見ていたら自分の所にも3人来た。3人とも恐らく最高年学部の学院生であろう。身体は大人である。3人は自分の前に来ると一瞬お互いに視線を交わす。と2人が一歩下がる。序列見たいのがあるのかー!


「ディエゴ様。お早うございます。私は魔獣研究会に所属しているナナノと言うの。是非うちの会に所属してもらいたいのだけれどどうかしら?」


と腰を屈めて目線を合わせ話しかけてくる。デカイな。。。大きさは母上と一緒ぐらいだが母上は身長があるからバランスよく見えるのだがこの子は背が低いためデカさが強調されている。会に入ったら触らせてくれるのかな?しかも彼女は栗鼠獣人の様で大きな尻尾もある。。。触りたい!!!多分アビス絡みだろうなぁと思いつつ


「初めまして、ナナノ先輩。会に入ったら先輩の、、、いえなんでもないです。他のお二人のお話を伺ったり全部のブースを回ってからお返事させてください!」


と返事をする。とナナノ先輩は


「やっぱり初等部の子は可愛いー!!」


と自分を胸に抱きかかえてくる。ここで良いかな?と一瞬思ったが頑張って耐える。離してもらうまで十分堪能する。次の子が勧誘に来るみたいだ。


「初めまして、ディエゴ様。私は魔法技術研究会で副会長をしているマニエラと申しますわ。ハイ・エルフとバンパイヤのハーフであるディエゴ様には是非当会に参加していただきたいのですわ。お返事を後でお聞かせくださいませ」


「初めまして。 マニエラ先輩後でお返事させて頂きますね!」


マニエラ先輩もナナノ先輩の同じく短パン姿だが尻尾も耳も無い。スタイルも非常にいい。仕草からして貴族出身なのかも知れない。だがスキンシップが少ないのはマイナス評価である。しかし彼女の足は瑞々しいのでトントンに戻す。最後の1人がマニエラ先輩と入れ替わりに自分の前にやってくる。


「ディエゴ様、初めまして。私はリョウコと申します。伝説・伝承研究会に属していますわ。。。“ こんにちは ” 入会していただけないでしょうか?」


黒髪、黒目の彼女はセーラー服を着ていた為に会話の途中でいきなり現れた “ こんにちは ” という日本語に驚く事は無かったが久し振りに脳がフル回転をする。転生者という事は両親も一族も知っている。。。わざわざ自分が転生者である事を王国や帝国には伝えていない様だが皇帝にも力は見せたし、王国も問題ない。


「リョウコ先輩、初めまして!伝説とか伝承はロマンがありますよね。” 初めまして! ” お話を聞きたいのでこれをどうぞ!」


と魔法収納から黒い犬歯のネックレスと自分の紋章のついたミスリルの短剣を渡す。


「これを持つものは自分の寮の部屋に立ち入れる様にしてありますので。後少々お待ちを!リョウコ先輩以外が触れると痺れる様にしておきますね!」


と両方に魔法でリョウコ以外がさわれない様にしておく。万が一取られてもある一定の距離を離れると自動で戻ってくる機能もつける。なんか呪いの装備みたいだが仕方ない。周りの者達は自分が彼女にネックレスや短剣を渡すのを驚きの表情で見ていたが何人かの女生徒は嫉妬の表情が出ていた。なるべく早く保護しないと。。。リョウコの目には涙が浮かんでいたが必死に自分の言葉を聞き漏らさない様にしているようだ。


帝国の学院に来るにあたって1つだけ遠慮してほしいと言われた事があり、それは学院生の引き抜きであった。。。まぁそれはそうだろう。。。しかし彼女、リョウコだけはレティシアを救った見返りや脅してでもこちら側に置いておきたい。


あまり注目を浴びるのも良くないのでアリアに彼女に短剣の装備などの手伝いをしてもらいリョウコの側から離れる。と、ラキアが寄ってくる。どうやら見られていたらしい。。。


「ディエゴ!!!なんで私にはネックレスくれないの??おかしいでしょう??」


とか意味のわからない事を言ってくるラキアと共にブース見学を始めたのだった。






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