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108 初等部の顔合わせ

タニヤもティファニーもすっごくテンションが高い。それほど歌うのが好きなのだろう。ここまで感情を見せる2人を見るのは初めてである。また連れてこよう!もしくはカラオケ用の部屋を作ろうと考えながら寮の部屋に戻る。アリアは自分が加護(スキル)をもらってからグイグイ距離を縮めて来るので良いが後はアビスの好きな事も知りたい。・・・財宝と服装以外で。。。


もう10時半か。。。クラスは9時から始まるが顔合わせは今日1日の筈だ。皆に護衛用の装備に着替えてもらう。気が進まないがタキシードみたいな格好なのに何故か下は短パン仕様になっている服に着替える。アリア達、護衛がいるために自分は一切武装はしない。そしてヒヒイロカネの色で学院の院章が入ったマントを羽織る。


マントは学年で色分けがしてあり院章の色で相手の出自が分かるようになっている。自分は初等部なので薄緑色のマントである。寮も学年ごとに分かれている。皆は今日はヒヒイロカネのドレスアーマーを着込むようだ。武器も同じくヒヒイロカネのレイピアと投げナイフを装備している。普通は護衛に与えられるような物では無いそうだがガンガンいく。絡まれない為なら何でもするのだ!!


人気のあまりしない寮を一階まで降り初等部の建物に向かう。院内に人影は見えず授業中なのであろう。初等部の建物からは少しだがざわめきが聞こえる。自己紹介でもしているのかもしれない。ざわめきが聴こえる一階の大部屋に向かう。初等部の皆はそこに居るようだ。両開きの扉があり閉まっている。開けようとするとアリアに手で遮られる。‘ あぁ。。。王子モードにはいらないとな。。。’ と気を引き締める。扉の前に堂々と立つ。アリアとアビスが軽くノックをした後少し間を空けて片方づつの扉を開けてくれる。


中には簡易の椅子がズラリと並べられ同い年の子供が50人程いる。壁際には護衛達がいる。使える加護(スキル)持ちってこんなに少ないのか?!とビックリする。彼らの内どれくらいか今は分からないが服装で上位貴族で有ろうと思われる子供は7人で1人はラキアである。。。男が少し多い感じだ。学院の教師だろうか。3人前に立っている。ラキアはいきなり空いた扉から現れた自分を見て迷ったようだが一生懸命手を振ってくる。どうやら隣に座れと言うことらしい。面倒だから嫌だな。皆の視線を集めている今のうちに!と思い教師と思われる3人に歩み寄っていく。


「折角の顔合わせを中断させて申し訳ない。昼より皇帝陛下との会議が急に入り遅れてしまった。急いで皇居に向かわねばならないのだが同じ初等部の皆と顔を見合わせるぐらいの時間はあると立ち寄った次第だ」


と話す。すると固まっていた3人だが1人が


「そうでしたか。他の生徒の自己紹介は終わってしまったのですが、自己紹介だけでもしてから皇居には行かれますか?」


と返事をしてくれる。ありがたい!


「えぇ、そうさせてもらいたい」


と3人に頭をさげそれから3人の隣に立つと生徒の方を向く。ラキアはまだ諦めていない。振られている手が両手に増えた。軽くラキアを見て生徒全員を見渡す。


「城塞都市アームを治めるシルビア陛下と世界樹の護り手 ハイ・エルフのカイトの間に生まれたディエゴという。皇帝陛下の招聘により今日の顔合わせに参加出来なくて残念だ。同じ学院の生徒としてこれからも宜しく頼む。みなの自己紹介は次回改めて聞かせてもらいたい。では失礼する」


話し終え三人の教師に軽く会釈をして扉に向かう。男共は ‘ うん?‘ みたいなリアクションだったが女の子は目がキラキラしていた。やはりこの年頃は女の子の方が大人びているな。さてと皇居に向かおう!!

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