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105 奴隷解放の険しい道のり

みんなに聞いた自分をタニヤとティファニーはよく分からない顔で見返し、アビスは ‘ 知らないよー!’ と即答してきた。アリアが


「なんでディー君がそんなこと聞くか分からないけど、 ‘ 始まりの地 ’ にはあったの?」


と聞いてくる。聞かれて日本の事を思い出してみる。ふむ。よく考えてみると ‘ あるけど無い ’ って返事になるな。。。災害とかあった時に確かに自分の時代は保存食、交通網、情報伝達の発達によって可能になっていたがそれだけでなく国家という組織がキチンと機能していたおかげだ。日本ですら一昔前までは早急な食糧支援等は無理だった筈だ。国としてずっと準備や段取りをしていたからこその成果なのだ。。。


「あったけど、、、国として準備していた感じかな。。。自分が生まれ育った国はかなり発展してたから。。。」


と返事をする。するとアリアが


「なんでその21万人の食事を助けてあげたいと思ったの?直ぐにも死にそうとかまだ赤ん坊とか歳で働けないから?」


と追加の質問がくる。ふむ。。。機動要塞改(サードアイ)にアクセスして奴隷達の情報をもっと見てみるとおよそ10歳以下が50000人、12歳から30歳ぐらいが100000人、残りが60000人である。死にそうな者達は。。。よく分からないが30000人程栄養状態が良くないな。。。とデータを見ていると


「ディー君が誰かを助けたいって思うのは僕は良いことだと思うけどディー君が頑張っても無理な事は無理なんじゃ無いかな?もちろんディー君がしたい事は全部全力で手伝うよ!」


とアリアが神妙な顔をしながら告げてくる。


自分もなんで助けようと思ったのか考えてみる。。。


「うーん。。。」


と唸りながら考えてみると実行出来そうな計画だからだという事に気づく。21万人だろうが50万人だろうがアメリカで見た地平線まで続く農地を見たことのある自分なら機動要塞改(サードアイ)を2、3機稼働させるだけで河川の治水、農地の整備、用水路の配備、住居の建築(今は煉瓦造りでドアとか窓は各自に作ってもらわないといけないが。)が可能なのだ。ぶっちゃけ機動要塞改(サードアイ)の魔力を使うから自前の魔力すら減らないのだ。


問題は農業をするにしても蓄養をするにしてもそれに従事するプロと収穫するまでの間、生き抜くだけの食料が必要というところなのだ。要は時間が欲しい。食料でも良いが。。。


「アリアお姉ちゃん、違うんだよ。村を作ったり農地を作ったりするのは簡単なんだけど収穫が出来るまでのご飯が無いんだよ。収穫まで待たないといけないからね」


と返事をする。と、、、、アリアが影移動でいきなり隣に来て抱きかかえてくる。


「ディー君。そのお姉ちゃんって良いね!なんかアビスがディー君の膝小僧とかうなじとか短パンから見える脚にムラムラするっていうの分かった気がするよ!!」


と言ったアリアにアビスが金貨で塔を作っていたのをやめて


「ちょっとー!!アリアー!!その話は内緒の約束だよー!!!」


と涙目でアリアに抗議をする。


ほほぅ!!アビスはそんなところが良いのか!!とパーカーを少しずらしてうなじを見せながら上位悪魔(アークデーモン)のすね当てをふくらはぎまで下ろして ‘ アビスお姉ちゃんー!!’ と上目遣いで言ってみた。


自分を抱きかかえる体制に入っていたアリアが壁にぶっ飛んだ。。。清楚顔なのに瞳が爬虫類になったアビスのお尻から尻尾が生えている。。。尻尾でアリアをぶっ飛ばしたのか。。。


「ディー君。。。私、産卵期に入ったかもー!!しかも初めてなのー!!一緒に卵暖めよー」


と言ったアビスも吹っ飛んだ。。。あ、パンツに尻尾用の穴あったんだー!と思った時に目が真っ赤になったアリアが


「僕は昨夜から濡れ濡れなんだよ!?順番は守ってよね!!」


と叫ぶ。そんな二人を見ながらタニヤとティファニーが


「「ねぇディー。。。植物を育てるのは私達の種族特性なの知ってるわよね?」」


と両手で掴み合いを始めたアリアとアビスからなるべく離れながら自分に聞いてきたのであった。。。

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