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どうやら私には魔法のさいのうがあるようです。


 はじめまして、アカネです。5さいです。きょうから『まほう』のれんしゅうをはじめます。


 アカネにはおとうとがいて、アカネとおんなじかおをしています。アカネがもう一人いるみたいにかんじます。


 アカネとおとうとは、そっくりだからいっしょにならないようにってはなされました。


 だから、アカネはおかあさんと、おとうさんと、おとうととすこしはなれて、おばあちゃんとおじいちゃんとくらしています。


 おばあちゃんとおじいちゃんがいうには、アカネには『まほうのさいのう』?がないそうです。

そんなことないとおもうのですが、『かみの毛のいろ』でわかるんだそうです。さいのうがない人は、一生がんばって、マッチくらいの「ひ」とか、コップ一ぱい分の「みず」とかが出せるくらいだそうです。


 いつもはやさしい二人ですが、アカネがあとでがっかりしないようにってちょっとこわいかおでいいました。『まほう』はさいのうが大きくえいきょうするんだそうです。


「おばあちゃん、おじいちゃん。アカネ、まほうがつかえるようになりたいの!」


 私が大きくそう言うと、二人は少しわらって、「わかったよ」っていってくれました。


 おばあちゃんが「途中で嫌になっても放り出すんじゃないよ」とボソッとつぶやいたのがいんしょうてきでした。



「魔法にはいくつかの種類がある」


 おおきな庭でまほうのれんしゅう。


 おばあちゃんがはなしはじめました。おじいちゃんは一歩うしろに下がってみています。おしえてくれるのは、おばあちゃんのようです。


「基本的に火、風、水、土の四種類だ。どれか一種類だけ使える。私の場合は火だな。ほら、髪が赤いだろう?他の属性…いや、種類が使えるやつは、髪の色が違うんだ」


「ひ」は赤いろ、「かぜ」はみどりいろ、「みず」は青いろ、「つち」はちゃいろだそうです。そして、まほうのしゅるいのことを、「ぞくせい」というんだそうです。おばあちゃんは分かりやすいようにってことばをえらんでおしえてくれます。



「じゃあとりあえず、火を使ってみようか。私に教えられるのは火だけだからね。想像してごらん。紅く燃える情熱的な火を…!」


 がんばります。まほうがつかえるようになったら、家にもどれます。


 …えっと、「ひ」って赤いのだよね。あったかくて、ちょっとあついの。さむい日にはうれしいの。ひ、ひ、ひ…。「ひ」よ出てこい。


「すごい魔力を感じる…。アカネ…あんたまさか…!」


 おばあちゃんがなにかいっていますが、しゅうちゅうしているので、よくきこえません。


「ひ」よ出てこい。「ひ」よ出てこい。おっきな、おっきな、「ひ」よ出てこい。アカネのために。アオイのために。みんなのために。アカネがまほうをつかえれば、きっとみんなしあわせになれる。家にかえれる。「ひ」よ…。おねがい…。



「…アカネ!…しっかりおし!ちゃんとコントロールするんだ!」


 目をあけると、私のつきだした手のむこうに、おっきな「ひ」。私くらいにおっきくて、すごくあつそう。なんかちょっとこわい。


 …ちいさくなあれ。ちいさくなあれ。


 そうねんじると、それはみるみるちいさくなっていった。


「ふぅ。あぶなかった!」


 いつのまにか、ひたいにうかぶあせをぬぐって、おばあちゃんをみる。


「おばあちゃん?」


 よびかけてもへんじなし。なんかぼうっとつったってる。ひょうじょうもかわらなくて、なんかこわい。おじいちゃんもおんなじ。


「おじいちゃん?」


 おばあちゃんよりも先に、おじいちゃんがうごきだした。


「すごいじゃないか!アカネ!冬じゃなかったら庭とか家が燃えてるよ!!」


 おじいちゃんにほめられて、私はうれしくなりました。


「ひのまほう、つかえたよ!やったー!!」


 それをあいずとして、ようやくうごきだすおばあちゃん。


「アカネ!いまのどうやったんだい!アカネのような金髪があんなにすごい魔法が使えるだなんて聞いたことないよ!どうやったんだい?アカネ!?」


 どうやらアカネにはさいのうがあるようです。よかった。

すごいいきおいでまくしたてるおばあちゃんのよこで、ほかのまほうもつかえないかなーと、かんがえていました。


読んでくださった方、ありがとうございます!!

感想や評価してくださると嬉しいです!


ひらがなが多く、読みにくかったかもしれません。ごめんなさい。


アカネは五歳児なのにしっかりしていて、漢字も少しなら分かります!アカネの「赤」とアオイの「青」は一番に覚えました!

ふつう五歳の子供は分かんないだろ!とかのツッコミとかはみなさんの心に留めておいてください!


祖父母のもとに預けられたアカネ。

……ちなみにふたごは金髪碧眼です。天使です。

両親から「アオイと違うことができるようになったら戻っておいで」みたいなことを言われています。


アカネは火の魔法が使えるようになりましたが、「アオイならこれくらいすぐにできるようになるからがんばらなきゃ」って思ってるので、まだ帰りません。そこまでホームシックではないんです。


次回はアオイです!

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