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 ローシェとフィアは訓練場の中で向かい合っていた。

 「よーしっ! 今日こそ勝つよ!」

 フィアはやる気満々で、準備運動にストレッチを行っている。


 「フィア。あなた、そう言ってこの前も負けたわよね?」

 「この前はこの前だよ。今日こそ勝つ!」

 フィアは、手の平に拳を打ち付ける。

 ローシェは一息吐くと「そう。じゃあ、準備も済んだみたいだし始めましょ」と促す。


 「私から行くよ!」

 フィアは駆け出しながら「出でよ!」と叫ぶ。

 すると両の前腕、拳を雷のエネルギーが覆う。

 次に、前腕の外側から雷の斧が現れる。

 その形状は、前腕から拳の先へかけて縦に長く、剣のような斧だ。


 ちなみに、この雷の斧は異能力によって生み出されたものだ。

 一般に、人々からは裁きの力と言われていて、使える者は裁司者と呼ばれる。

 裁きの力をローシェも使える。

 基本的にどのような力かは、個人によって違うが稀にかぶることもある。


 フィアは、右腕を後ろに引く。

 雷の斧で攻撃するためだろう。


 「顕現せよ、ツヴァイハンダー」

 ローシェがそう言葉にすると、右手に二メートル近くある剣が現れる。

 その剣を両手で持つと、距離を詰めてきたフィアの

 雷の斧を受け止めた。

 それどころか、フィアの斧を腕ごと弾き返す。

 どうやら、ツヴァイハンダーという剣は筋力を上げるらしい。


 「うわっ! 相変わらず、筋力を上げるその剣すごいね! だけど······」

 フィアは距離を取りながら、雷の剣斧を消す。

 「いつものようにはいかないよ! 出でよ、ハルバート!」

 するとフィアの両手に、三メートルはある雷状の長柄武器が現れた。

 その形状は、側面に斧の刃部分、反対には鉤爪がある。柄先には、三十センチ程の鋭利な槍が付いている。

 

 フィアは狙いを定めるため、柄先を相手に向けようとする。

 ローシェは余裕を持った表情で、手にしていたツヴァイハンダーを消す。

 「顕現せよ。エストック」


 ローシェの手に現れたのは、剣身九十センチ、全長一二〇センチの剣だ。

 剣身の断面は菱形になっており、先端になるにつれ狭まって、先は鋭く尖っている。


 「いくよ!」

 フィアは叫ぶ。

 すると、雷状のハルバートの槍部分が相手に向かって飛んでいく。

 ローシェは、その攻撃を物凄い速度でかわしつつ、前へ出る。

 そして二秒とかからず、フィアとの距離を詰めてエストックを突き出す。

 首元目掛けて。


 ローシェはすんでの所で、ぴたりと剣を止めた。

 数秒間、二人は沈黙する。

 「······ま、また負けたー! 今度は勝てると思ったのに。あれは反則だよ、ローシェ! 敏捷性を上げる武器なんて!」

 「何言ってるの。フィアが弱いだけよ?」

 「あー! 悔しいよ! 次やる時は勝つからね!」


 二人は、裁きの力による武器を消して休息を取る。





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