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終章







 豪奢な広間に何名かの者がいた。

 広間の奥まった場所で、大きな椅子に座る国王らしき者。

 国王の左右に立っている官僚二名。

 それに国王に対して、(こうべ)を垂れている二名の者達。

 その者達を挟むように、警備の裁司兵達が左右に並んでいた。


 国王は、頭を垂れている二名の者達に対して口を開 く。「(おもて)を上げて良いぞ」

 「「はっ!」」

 二名の者達は、顔を上げる。

 「して、都市ヘンドラーにいた反乱を企てていた者はどうなった?」

 国王は問う。


 その問いに、王国裁司が答える。

 「はっ! 国王陛下! 反乱を企てていた者は捕らえました。それと、その者が従えていた異形も部下達の手によって討伐されました」

 ちなみに、王国裁司とは裁司軍ヴァイスを指揮する者の呼び名だ。


 「うむ、シュヴァルツの援護ご苦労であった。フェンダント司令官、お主の部下の働きも見事であったぞ」

 「はっ! 有り難き御言葉です。陛下」

 国王は、一息つく。

 「これで、ヴァイスとシュヴァルツの溝が埋まれば良いのだが······」

 「陛下、御言葉ですが······我がシュヴァルツは暗殺部隊であるがゆえ、ヴァイスは良く思っていません。それは、民衆も一緒でしょう。裁司者が暗殺部隊に所属するなどと、思っているはずです」


 フェンダント司令官の言葉に、国王は溜め息をつく。

 「それは、私も分かっておる。だが、シュヴァルツには彼女がいるではないか。ローシェ・アイスハイトと言ったか」

 「私の部下のローシェ・アイスハイトがどうしたのですか?」

 フェンダント司令官は意図を読めず、国王に質問する。


 「ローシェ・アイスハイトは、かの英雄と同じ力を持っているそうではないか。およそ四百五十年前、国を救った英雄がいた。知っているな、フェンダント司令官?」

 「はい。なんでもその英雄は、様々な剣の力を使っていたとか」


 国王は再度口を開く。

 「そう。その時国は混乱に包まれていた。ニファフトの起こす現象により、新たな力を持つ者達が生まれたからだ。それが罪業の力だった。だが、軍の異能者達にも遅れて変化が訪れた。それが(のち)に裁きの力と呼ばれるものだった。それでも、軍は劣勢だった。しかし劣勢を覆した者がいた。それが、様々な剣を使う裁きの力の持ち主だったのだ。その者は、今では英雄と崇められている」


 フェンダント司令官は、まさかといった表情をし口を開く。

 「つまり陛下は、英雄と同じ力を持つアイスハイトなら、人々の暗殺部隊への考えを変えられると思っているのですね」

 「その通りだ。私は、期待しているのだよ。ローシェ・アイスハイトに」

 国王は話を締め括ると、王国裁司とフェンダント司令官を下がらせた。







 国王達の話に出てきた、ローシェ・アイスハイトはシュヴァルツの建物内の医務室で眠ったままだった。

 横にはフィアが寄り添っている。

 フィアの目の下には隈があり、心配で眠れないのが分かる。


 突如、扉が開く音がした。

 中に入ってきたのは、セリスだった。

 「あなた、まだいたんですの? 眠ったらどう? あれから三日ですわよ」

 「ローシェが目覚めるまでは、ここにいるよ」

 フィアは頑として譲らない。


 「そう······。それにしてもまだ目覚めませんのね」

 セリスの言葉に答える者はいない。

 暫く、沈黙の空気が流れる。 

 

 数秒後、沈黙を破ったのはフィアだった。

 「ローシェ、起きてよ······。いつものように······毒のある言葉を言ってよ······」

 フィアは、ローシェの右手を両手で握り締める。

 セリスは、その様子を見て何も言わない。

 フィアの心中を察してのことだろう。

 「それに······まだ勝ってないんだから······。勝ち逃げはずるいよ······。だから······早く起きてよ······」




 「あら、私が勝ち逃げする様な人に見える?」

 突然響いた声に、フィアは目を丸くして驚く。

 セリスも同様だ。

 何故なら、声の主はローシェだからだ。

 「あなた、いつから目を覚ましていたんですの?」

 セリスの質問にローシェは答える。

 「今よ。フィアが『勝ち逃げはずるいよ』って言った辺りね。それにしてもフィア、凄い顔してるわよ」

 ローシェは、思わず失笑してしまう。


 それに対してフィアの反応はない。

 「フィア······?」

 ローシェは呼び掛ける。

 すると、数瞬遅れて、フィアの表情に変化が訪れた。

 茫然な表情から笑顔へと。


 「ローシェ、良かったよ。目が覚めて······良かった」

 フィアはローシェを抱き締める。

 「フィア、苦しいわよ。ちょっと······!」

 ローシェはそう言いつつも、その表情には微笑が浮かんでいた。




           完








 今作は、短く話をまとめるのが大変でした。

 でも、知り合いからは「慣れてきたね」と言われて嬉しかったです。

 今作は伸びた部分もあるのかなと思いました。

 でも、文章やストーリ構成がまだまだです。

 勿論、設定もです。


 それと新作についてですが、今練り途中です。

 時間がかかりそうなので、公開は未定です。

 随分、後書きが長くなってしまいました。

 長くなりそうなので、この辺で後書きを終わりにしようと思います。


 読者の皆様、ここまで読んでくださりありがとうございました。

 

 

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