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 まず、後方の裁司兵達が裁きの力を放っていく。

 命中していくが、異形達は大して傷を負わない。

 そのまま互いに進み、ぶつかり合った。

 近接型の裁司兵達が、攻撃を仕掛けていく。


 乗じてローシェとフィアも突撃する。

 「はあっ!」

 ローシェは、ツヴァイハンダーで通常の異形を斬り伏せていく。

 「くらえ!」

 フィアは雷状のハルバートを手に、雷を放った。


 雷はハルバートから放たれ、上空へ昇っていく。

 そして止まったかと思うと、下にいる狼の大型異形に降り注いだ。

 狼の大型異形は咆哮を上げる。

 ある程度、傷を負わせられたが逆効果だったようだ。

 異形を怒らせてしまったらしい。


 狼の大型異形は、フィア目掛け突進し爪で攻撃する。

 フィアは爪の一撃を、雷状のハルバートで受け止める。

 「くっ!」

 だが、大型異形の体重が乗っかっているのか、徐々に押されていく。

 潰されそうになるかという時。

 声が響く。


 「荒ぶる嵐よ、形をなし疾走せよ! 嵐の戦車!」

 フランツがそう言うと、宙に巨大な風が渦巻き始める。

 やがてその風は、上半身は人、下半身は馬の形をなした。

 すると、凄い速さで狼の大型異形目掛けて、宙を駆け下りていく。


 大型異形は、その突進をかわせず食らってしまう。

 嵐の戦車の渦巻く風が、異形を切り裂いていく。

 大型異形は鳴き声を上げ、嵐の戦車が消滅する頃には絶命していた。


 「おい、フィア・オーヴァル! お前の力はそんなものか!?」

 フランツはフィアを叱咤する。

 「フランツ兄さん······」

 フィアは、相手に聞こえないような声で呟くと、気合を入れて戦いに戻っていく。


 「素直じゃありませんのね?」

 セリスは、隣にいるフランツにそう言った。

 「馬鹿を言え。本心だ」

 (······俺は(あいつ)を許せない······。あいつのせいで、家族はばらばらになったんだ。だからこそ、弱いあいつを見てると苛つく。弱いあいつに家庭を壊されたかと思うと······)


 フランツは暫く、フィアを見ていた。





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