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第2話
それは思った以上の大惨事であった。粒子加速器が何かに噛まれたかのような壊れ方をしていて、壁にも同じ様な噛まれた跡がついている。次第に不気味な音が大きくなってきた、そこから逃げようにも、脚が震えて逃げれない。虎やライオンの咆哮とは似ても似つかない音が聞こえた時、そこにはいた。
緑色のまるでスライムのような塊についた大小様々な口が粒子加速器や壁の破片を噛みながら近づいてきた。目も鼻もないのに私の存在を感じ取ったのか私の前に止まり、私を噛もうとしているではないか。
ああぁ我が愛しの妻よ大切な娘よ私を育ててくれた両親よ岩手を離れてどこか遠くで暮らしてくれ、ここには妖怪のいる遠野市とは比べものにならない程の恐ろしい怪物がいる。
ほらもう目の前に口が2つ3つ…