第十五話
遅くなりました
フィチナ視点
私の名前はフィチナ・ライスル
第六神位、炎を司るライスル家の165代目当主です。 そして今は伝説の神帝エビウスの末裔、三神一聖様に仕えています。
現在、私は一聖様の学舎である大和学園に来ています。
何故かというと、私は仕える身、当然 常に一聖様の傍にいるのが役目であるからです。
しかし誤算がありました。
私の容姿は人間にとっては男女関係なく、受けるらしく 質問攻めに合いました。
適当に受け答えしていくと、ある女子が「三神君とはどういう関係なの??」と聞いてきました。
・・・私としては「愛し合った仲」と答えたかったですが
私としても限度はあります。
私は無難に「従弟です」と答えました。
それを聞いて女子達は納得していましたが、男子達は怪しんでいました。
まあ私としては一聖様の初めてを・・・おっと失礼しました。
えっ 何故、一聖様に執着するかですって??
一聖様をからかうといい反応してくれますし・・・・・・・何より私自身、一聖様をお慕い申してるからです。
何処に惚れたというと容姿もそうですか、微かとはいえ溢れる超力に惚れたのかもしれません。
ある人にとっては 圧倒的な恐怖
ある人にとっては 何もかも包みこんでくれる優しさ
ある人にとっては 悲しみ
最強で、でも優しい そして心の中では悲哀に満ちている。そんな超力が私を魅了したのです。
まあこんなものですかね。
一聖様を好んでいる輩は大勢いるかと思います。
でも本当の一聖様を知ってるいるの私だけ。
絶対一聖様を主従関係から伴侶関係にしてやります。
授業が終わり、放課後
私は一聖様と帰路につくため自分の席を立ちました。
そして一聖様のすぐ傍まできた途端、
「聖佳さん!!!是非!
テニス部に!!」
「いえいえ!!陸上部に!!」
急に教室のドアが開いたらと思ったら 大勢の人達が私に群がって来ました
どうやら・・部活の勧誘で私に群がってきたらしいです。 それぞれ違う服装で 運動部系が多いですね
そうしてる間にも私は群衆の並に呑まれてしまい、一聖様とはぐれてしまいました。
見失うなって家臣として失格です。
はぁ〜何とか脱出する事に成功しました。
とにかく一聖様の元に急がなければ
私は廊下を走りながらそう考えました。
廊下を走るのは駄目ですが なんとなく嫌な予感がするのです。
私はそう思案しながら走っていると
バンッ
誰かとぶつかりました。
私は壮大に尻餅をつきました。 痛いです
「大丈夫かしら・・・・あらもしかしてあなたは・・」
えっ この声、何処かっで聞いた事が
私は顔を見上げました。
するとそこには
「久しぶりね フィチナ」
第五神位 ゲシュタルト家当主、ユーギス・ゲシュタルトがそこにいました。