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過去話
過去の話です
それは果てしない平原
そこに一人の青年が立っていた。
その青年は黒い髪を腰まで伸ばした美少年だった。
その青年の周りには・・・・・・・無数の屍があった。
本来は緑であっただろう草原は血で染まり、血の草原になっていた。
しかしそれは何故か美しかった。
中央に立つ青年が美少年というのも理由だが、何より・・・・青年には「血」が似合っていた。
まるで真の最強を見せつけられたような感覚になる。
しかし彼の顔には快楽に浸る顔ではなく、悲痛の顔だった。まるでもがき苦しむかのように
青年は呟く
「最強の力なんて虚しいだけだ。いつも周りには死体しかない。生きている者は俺を恐れる。
なぁ 俺はどうしたらいいだ!!! 〇〇〇〇!!!」
悲痛な叫びが平原に響きわたる。もう全てを諦めたような叫び
「もう 俺は最強の力なんていらない。 俺は・・平凡に生きたいんだ。」
少年は呟く。その呟きは草原という空間に響き渡る。それは悲しい響きだった。