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転生タイムスリップ  作者: Ari
第二章
18/44

17 刺客

昨日、投稿できなくてすみません!

「いっつん、ねえーいっつん」


「亮、そのあだ名で呼ぶのを今すぐやめろ」


「あっははははは、めっちゃ機嫌悪いじゃん」


 私が五丸にあだ名をつけてから、三十分ずっとこの調子である。私なりに五丸に似合うあだ名を付けたつもりだが、五丸はなんか気に入らないらしい。


「いっつん、何でですか? いいあだ名なのに」


「どこがっ?」


「あははははは、葵も面白いねえ―。はあー、やばい、お腹が割れる」


「そのまま、割れちまえ」


「ひどいなあ~」


「・・・なあ、お前ら? いつまで笑い転げているんだ? 今日中には郷に着かなければならないんだけど」


 さすがに三十分もあったので蒼焔様は落ち着きを取り戻していた。


「そうですよね、蒼焔様! おい、亮いつまでも笑っているな! さっさと準備しろ!!」


 これを機と見て、すぐに話に乗るいっつん。


「そうだぞ、亮。いつまでも笑っていては、いっつ・・・五丸がかわいそうだろう」


「蒼焔様?」


「はいはい、わかったよ。蒼焔様」


「蒼焔様? さっき、いっつん、って言い――」


「そうだ葵。お前は俺と共に馬に乗ってもらう」


「別に歩きでも大丈夫ですよ?」


「そういうわけにもいかん」


「おーい」


 五丸の質問はむなしく、散っていくのだった。

 



 あだ名騒動の後、葵達は郷への道を急いでいた。

 先の件で時間を大幅に取られ、もうすぐ日が沈みそうになっていたからだ。


「亮のせいで、日が沈みそうじゃないか」


「まーだ、怒ってんの~?」


 いっつんと亮はいまだにこんな感じだ。


「二人ともいつまでも喧嘩しているな。この道は夜になると盗賊が出るらしいから、急ぐぞ」


 二人が役に立たないときはしっかり者になる蒼焔様。

 いつもそうであってほしい。


「・・・はい。蒼焔様に免じて、今日の所は許してやる」


「はいはいー、。それはどうも」


 二人も蒼焔様の言葉におとなしく、引いた。

 

 そして、日が沈む前に郷に着くため、馬を速める。


(夜になると盗賊が出る、か。念のため、魔法で周囲を警戒しておくか・・・<敵意察知>)


 私は周りに盗賊がいないか魔法で確認する。


(っ! これは・・・)


 <敵意察知>に反応があった。

 そしてこれは、


(盗賊の動きじゃない、統率がちゃんと取れている・・・どっちかというと、暗殺者?)


 おそらく蒼焔様を狙った刺客。


(知らせるべきか・・・いや、一人で片づけた方が速いか)


「蒼焔様、少し掃除しに行ってきます。このまま進んでください」


「えっ? 葵、なに言って――」


 蒼焔様が言い切る前に私は走り出した。




「え、蒼焔様、葵が走っていきましたけど、どうかしたのですか?」


「わあー、足、速いねえー」


「なんか、掃除してくるって・・・」


「掃除?」


「敵でもいたのかなあー?」


「敵? そんな気配はないが・・・」


「まあ、前方に走っていったから、進んでれば、そのうちまた、合流するだろう」


「少し、急ぎますか?」


「そうだな」


 蒼焔達も馬を走らせ、葵を追う。


 

忙しい・・・・・


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