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崖の先は異世界  作者: ザマソー小説部
一章β 此処にいる理由
13/17

第一話β 悪夢再び

予定では五月頃に投稿するつもりでしたが

ビークルさんが二話目を投稿した上に中身が少ないんで一話を投稿しちまいます!!




Byなつみかん

 「ッ!!」


目が覚めるとそこは見渡す限りの木々が生い茂る森の中だった…

アレからどれくらい経ったのか?

そんなこと分からない

アレとはもちろん、石山と一緒に熊から逃げていた時の事だが

そんな事はどうでも良いか………嫌

あんまりよくないか?

兎に角、目が覚めたら

…石山がいなくなっていた

と言うか本当にここ何処だ!?

まさか花畑じゃあないがここが天国か?生まれて此の方悪い事はしたことな…なくもないが………

こんな天国にしては殺風景な場所に召されるような事はしてないはずだ…きっと

なら、これは夢か?

自分の頬を抓るが


 「痛いな…」


夢じゃないみたいだそれに


 「少し肌寒いな」

さっきまでは蝉の鳴き声が五月蝿い上に暑くてイライラしそうだったが

今では長袖が欲しい位だ…

取り敢えず立ち上がり体の感触を確かめる


「よいっしょっと」 

 

特に痛みを感じる所もない、一様無傷の様だ

あの高さを落ちたのに怪我一つ無いなんて

体は鍛えてきたがそんなに丈夫だっただろうか?

もう一度辺りを見回すがあるものは草や木、下草や蔓科などの植物だ

と言うか鬱蒼とした森と云うよりジャングルだ

まぁ、山だから仕方ないな…

だが山にしては傾斜がないな


「ここ……何処だ!?」


 「何故こんな知らない場所にいるんだ?俺」


…いや元々知っている山ではないし、石山に無理心中されたなんだが…

何故から俺がキャンプに来た山とは違った雰囲気がするのは………気のせいか?

周りの植物も見た事がない気がする物ばかりだ…

植物にはそれなりに知識があるはずなんだが?

混乱しつつも気を落ち着くために煙草を吸おうとポケットを探る

いつも吸ってるMildsevenをポケットから取り出す

中身には煙草が13本程入っていた

どうやら山に登る前に7本程吸ってしまったらしい…それにしても13本とは不吉な感じがする数だな

1本吸おうと取り出したが肝心のライターがないの気づく

…そういえばキャンプ場蚊取り線香を点けるのに石山に貸しちまったんだ……

「最悪だ……まぁ…とにかく」


ここから移動しよう

現在位置が何処か分からずに動くのは危険だろうが助けが来る保障がなし

ミイラ取りがミイラになったら良い笑い者だ…

それに、助けを待つのは性分じゃない

それにしても喉が乾いな…後、煙草吸いてー!!

石山と熊から逃げる時持っていたリュックにお茶が入っていたんだが…

それに、俺の煙草の箱一ダースが…

気がついた時には俺は何も持ってなかった

俺の荷物はいったい何処に飛んでったんだ?

崖から飛び降りる時は確かに持っていたはずなのにな…


 「最悪だ!!」叫んでリュックが帰ってくる訳もないが、叫ばずにはいられない

俺は肩を落としながらトボトボ自分の直感を信じて歩き出した…






3時間は歩いただろうか?しばらくして何処かから水の音が聞こえきた

その音に釣られて走って行くとそこには…


川があったんだが

これで水が飲めると思っていたが無理みたいだ…

とてもじゃないが水の飲める状況じゃない

…この状況で飲みに行った奴は俺が表彰してやる

いや…この状況でも飲みに行くかもしれないな…谷口なら………

石山は…さすがにそんな馬鹿じゃないよな? 

つうか何でまた出るんだ!!

俺の川の前には大きな熊が立っていた


 「マジかよ!?」…またなのかよ!!

って云うか、これは熊なのか!?

眼前の熊はホワイトタイガーみたく黒と白の毛並みをしていて

少なくとも日本ではこんな熊見たことも聞いたこともない

…そうか!!コイツはパンダだ!

角が一本生えてるがきっとパンダだ!!

…嫌…日本に野生のパンダはいないはずよな?

まだ距離は離れてるがその影はかなり大きく見える!

体長は軽く見積もっても三メートル以上あるだろう


 「いくら何でもデカ過ぎるだろ!!」


嫌、そんな事よりその熊と目があってしまってるこの状況が一番不味い…俺は呪われてるんだろうか!?こんな突っ込みを入れてる場合じゃな…

どうする……俺の思いついた選択肢は三つ

 

 一 逃げる

 

 二 戦う

 

 三 話しかける


二は勝てる気がしない…それに俺は選ばないが石山は二を選ぶかもしれんが、俺は奴とは違う人間には限界があるのを知ってるつもりだ

つうか二選んだ奴死ね!!


三はありえない…熊と晩飯の相談をするようなものだ 

もちろんメインディッシュは俺だ…って冗談じねぇ!!まだ死にたくないはない


一やはりしかないだろうし、これが正解だろう…って言うか正解を誰か教えろ!!


こんなこと考えてる場合じゃない!


 「…逃げ切れるのか!?」今の俺は歩き続けてけっこう体力が消耗してる

何よりこんな獣道、熊の方が有利だ

多分逃げ切れないだろうが俺は…

 

 「諦める訳にはいかねぇ!!」


つうか諦めれば喰われる!!


 「ぐぉぉおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉおおおお」


熊が吼えた!!

こんな雄叫びを上げるのは熊じゃない…熊って名前の由来は「クマッ!!」って鳴くからだっつ云う説があるだぞ!

こんなのは熊じゃねぇ…きっと化け物だ!

石山と二人で追いかけ回された時の熊だってもうちょっとマシだったはずだ!!

そんなこんな考えてる内に熊がもの凄い勢いで迫って来た

不味いこのままだと喰われる!!

 

 「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

悲鳴を上げ、全力で走る出す!!

とにかく腕を上げ足を上げただ走る!

しばらく走ってると

今までに起こった出来事や思い出が思いでされる…これが走馬灯って奴か?

何故キャンプなんかに来ちまったんだ?

何故こんな場所にいるんだ?

何故こんな川になんか来たのか?

何故こんな事になってるのか?

こんな事ならキャンプになんて来るんじゃなかった!!


 「死んだら呪い殺してやるからな石山!!」




 「ハッ…ハ々§≠Λ々¥¥…畜生~!!」


もう、どれぐらい走ったか分からん

息も大分上がってきた

まだ走り出して5分なのか何時間も走ってるのか!? 足が段々言う事を聞かなくなってきた

だが俺と熊の距離は後僅か…止まる訳にはいかない

そして俺は木の根に躓いてしまう

最悪だ!


 「げっ!!」

 

転んだ、しかも盛大に俺は前転に失敗したかの事く転ぶ

爪先に痛みが走る

転んだ拍子に爪が剥がれたのか?…だがそんな事に構ってられない!!

転んだ俺はすぐに立ち上がり振り返ると

右腕を振り上げた熊が日本足で立っていた…熊って四足歩行が基本じゃないのか?

俺が呆気にとられてる内に熊の丸太のような太い腕は容赦なく俺に振り下ろされた

俺は反射的に右腕で熊の腕を受け止める

だが、もちろん防ぐなんて出来る訳なく

俺はそのまま吹き飛ばされた


「ぐあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

悲鳴が聞こえた…多分俺自身の悲鳴なのだろうか?

俺は熊に殴り飛ばされ地べたに転がってるんだろう

視界が回転し何回転がったかなんて分からない位転がり

意識が遠くなりかける…


 「い゛づぅぅぅうぅぅぅぅ」


意識が朦朧としてるがかなり痛てぇ!!

俺は痛みが酷い右腕に目を向けた…

熊の腕を受け止めようと反射的に防ごうとした俺の右腕は真っ赤でとんでもない方向に曲がっていた


 「なっ、何んじゃこりゃあぁぁぁ!?」

 

痛てぇ…痛み涙が止まらないうえにあまりの痛みで再び意識が朦朧とするが…


 「グルゥゥォォォォォォオオオ」


 「うぉぉぉ!!」


熊の馬鹿デカい雄叫びなんとか意識を取り戻した

熊は俺に覆い被さる様に四つん這いで立ち左前足で俺の肩を乗せる


 「ぐあぁぁぁ!!」


熊の体重が俺の右肩に掛かり"ゴキッ!!"と鈍い音と共に俺の肩に痛みが走り俺は悲鳴を上げた

更に熊はデカい口を開けて今にも俺に喰い掛かろうとしてる


俺はこんな所で死ぬのか?

こんな化け物に喰われて?

まだやりたい事も在るのに?

こんな所で?…

何で?コノオレガ!?

意識が飛んだ




 「グォオォォォ!!」

 「!?」


熊の叫びで意識を取り戻した

俺は地べたに転がってた筈なんだが…木に寄り掛かってた

熊は!?

つうか何で俺は木に寄りかかってるんだ!?

さっきまで地べたに転がってたのに?

視線を前に向けると無惨に解体された肉の塊が転がっていた…

何だよこれ!?

いったい何がどうなってんだ!?


「取り敢えず落ち着け…それに…」


それに、手に着いてるこれは何だ?

俺の手には赤黒いベットリした液体が…

むしろ、全身に浴びてるんだが…これは血?

もしかして、この肉の塊俺がやったのか?


「ヤベェ………眠ぃ」


俺は全身に襲ってくる脱力感に逆らえず

意識を手放した…

皆さん如何でしたでしょうか?

いや~主人公一人でずっとアレコレしてるから書きずらかったです…

次回は5月前半までに投稿したいと思います。

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