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エッセイ

『どうも、どうもどうも』がもたらす恩恵について一言、二言……。

作者: たかさば

 どうも、どうもどうも。

 わりかしクセのある話し方をするものです。


 本日は、ついつい口から出てしまうフレーズについて、ちょっと語ってみようと思います。よろしければお付き合いくださいな。


 冒頭の『どうも、どうもどうも』、これはリアルに自分の口癖だったりします。

 なんていうか…、仲良くないけど愛想を振り撒かねばならない相手に挨拶をする時、自然と口に出てしまうお決まりのフレーズとでもいうんですかね。

 頭を下げるだけではそっけないし、ごく普通にこんにちはというだけじゃつまらない気がするし、かといってペラペラとゆかいな話を始めるほどフレンドリースキルも備わっていないしで、とりあえず当たり障りのないやや個性的な田舎くさいフレーズを口にして場に馴染みにかかるという感じなんですよ。


 私としましては、ちゃんとした大人の雰囲気をまといたくない傾向が強いと言いますか…、なんかちょっとドジっぽい空気が漂ってる、残念さが隠しきれない人に見られたいんです。絶妙に悪い人じゃなさそうな雰囲気を出しながら場に馴染みにかかる、おかしな癖がこびりついておりましてですね。

『ああ、この人にだったらちょっとくらいやらかしたところを見せても大丈夫だな…』と思われたいわけでしてね。


 キッチリとはっきりと大人の挨拶をする人というのは、確かに高尚な雰囲気があるものの、やや畏まってかからねばならないオーラのようなものが漂いがちじゃないですか。ちょっと間違ったことを言ったら即指摘&教育的指導をするようなイメージがあって、なんていうんですかね…非常にこう、自分らしくないと言いますか。

 人っていうのは、虚勢を張って無理やりそうあろうとしても、綻びというものが出てきてしまうものなんですよ。日々学びを得て成長発展していく、吸収力と順応力の目覚ましい学習に長けた若い世代ならいざ知らず、年齢を重ね完全に仕上がってしまっている状態なので、今さら感がものすごくてですね。もう取り繕う気がないという、この残念っぷりときたらもうね。


 ということで、私は自分ルールに則って、やや安心感とへなちょこ感を出しつつ、無害ですよ~、ちょっと残念な人ですから戦いを挑んでこないでね~、的なメッセージを込めて、消極的ではあるけれどもやや積極的に、初手でアピールにかかっていたりするのですよ、ええ……。


 わりかし身近に何でもかんでも否定形で返す気の強いタイプの人がいたので、自分はそうはなりたくないという気持ちもありますかね。私はアイツとは全く違う人種なのだと己に言い聞かせている節もありそうでわりと闇深かったりすることはさておき、ファーストインプレッションで気の強い感じを出したくないというか…、少々笑われてもいぶかしげな眼を向けられてもいいから、穏やかに平和的にほのぼのとまぁるく場を和ませたいと願ってしまうのです。


 とはいえ、これはあくまでも自分の価値観に基づいて発しているご挨拶であり、一般的な会合の場で発せられる第一声としては比較的逸脱したフレーズではありますのでね。

 中には「なんだその物言いは」「挨拶を知らんのか」「常識を知らないで生きてくるとそうなるんだな」「恥ずかしい大人」みたいな憎たらしい言葉を返してくる人もおりますががが。


 まあ……、色んな人がおりますのでね。

 全員が全員好印象を持ってくれるはずもないし、逆に不信感・嫌悪感しか得られないような人もいらっしゃるわけですけれども。そういう人なのだとサクッと判断できるという意味でも、ボチボチ『どうも、どうもどうも』は有効だと個人的には思っておりますです。


 すべての人間と和気あいあいとキャッキャウフフできるとは思っておりませんのでね…。長い人生においては、付き合いにくい人を早急に見分けて関わりを避ける&場合によっては断つということも必要になってくると考えていたり……。


 とはいえ、あんまり神経質に人を遠ざけてしまうと、いつの間にやらシャレにならないぼっち民になってしまっているという悲劇も起きてしまいそうなのでね?!

 

 肯定系(いいですね、わかります、なるほどね、など)と、とりあえず保留テイスト(そうなんですね、へえーなど)を駆使して、争わず戦わず反目せず…、穏やかに健やかに適当に日常を過ごしてゆきたいものだと思いながら、ぼんやりと暮らしている人がいるというお話でした……。

 





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― 新着の感想 ―
[一言] 全否定系の人が身近にいると…なりますね,たしかに おかげでやたら対比されるともいいますが そしてわたくし,きっちり挨拶をしても初手から舐めてかかられるタイプです(笑 高尚ってなんだろう…_…
[良い点] 〉私としましては、ちゃんとした大人の雰囲気をまといたくない傾向が強いと言いますか…、なんかちょっとドジっぽい空気が漂ってる、残念さが隠しきれない人に見られたいんです。   ええ、ええ、…
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