死神からの依頼 中編2
その発言の直後、その死神がこちらに踏み込み、鎌を振り下ろしてくる。反射的に剣を引き抜き、その鎌を弾くが、当たりどころが悪かったのか腕がしびれる。幸い剣を落とすことはなかったが、背後に弾き飛ばされる。
その一撃は重く、その重さは多分、王都最高峰の剣士とも言われているあのバカにも匹敵してもおかしくはない。
そしておまけにその鎌からは全体に触れては行けないような黒い瘴気とも思える魔力が溢れ出ている。
そしてそこからもう一発、横薙ぎからの連撃それをさばき終えたあと、反撃をしようとするが、その死神はそこから全方向へとその魔力を放ち、私は吹き飛ばされる。
「ほぉ、なかなかやるじゃないか。俺の攻撃を受け切るとは」
私はすぐに起き上がるが、体に少し違和感を感じる。重い。全身の服が水を吸ったみたいに重い。動けないわけではないが、この死神の前で攻撃をさばききれなくなる可能性が高い。
一瞬奥の手を出そうかと考えるが、まだ魔力による身体強化で乗り切れる範囲だ。まだ使うべきではないだろう。
「あなた、最強の死神というのは嘘ではないみたいね」
「ああ、最強の死神で、社長で、あいつの友人さ」
その直後に放たれた攻撃を、私は剣で受ける。そこからその鎌を弾き返し、反撃に入る。
切り下ろし、切り上げ、切り上げのときに出来た僅かな隙に横薙ぎから体を回転させ螺旋切り、そしてこの繰り返し。
流石に対応はされるが、タイミングをずらせば僅かながら隙ができる。そしてそれを繰り返すこと三周目、そこでようやく空いた隙に、思い切り蹴りを入れ込む。
その一撃が奴の腹に当たり、背後に飛ばすことに成功した。
そしてそのタイミングで、優火が私の方に戻ってきた。彼女はふっとばした死神の顔とその腕についている腕輪を見る。どうやら友人というのも嘘ではなさそうだ。
すると彼女は、少しため息をついて、
「zen 01____やっぱり来たのね、ニア」
「ああ、お前に頼みたいことがある」
その内容はどうあれ、めんどくさいことになるだろうな、と、何故か嫌な確信があった。
・ニアの魔力は、重く、残るような魔力です。イメージとして近いもので言えば、石油です。(燃えはしないけど)
・死神の腕輪は、その死神の所属会社がわかります。そこに書いてある数字は、少ないほど早く入社したということです。強さ順ではないですが、少ないほうが強い傾向があることは確かです。