推理
「ハクアさん…貴方…どうしてここにいたんですか?この惨劇の張本人ではないのに」
不意な質問だった
ハクアはそこまで少年がこの惨劇の真相に…
いや、真相というにはお粗末間ものかもしれないが
ある…少年がある結論に迫って、この質問をしてきた事に驚きを隠せないかった
(驚いた…どこまで冷静に物事を見ていたんだい…あの対峙の中で…)
そう思った…ハクアにとっては驚きでしかなかったのだ
そして
この時、ハクアのお気に入りに少年はなったのだ
「どうして…そう思ったんだい?」
ついそんな言葉が出てしまうくらいハクアにとっては驚きだった
「簡単ですよ」
そして、少年は自分の考えた推理を口にする
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読者諸君
ここで踏まえて欲しいのは
彼が冷静であった事
ハクアという圧倒的存在と対峙した事
そしてハクアに指摘されように脳内で52回死んだ事
この三点が彼をある答えに導いたのだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「まず、最初に…確かに自分は脳内で52回死にました。それは間違えなく正解です。
その52回の敗北のなかで、ある光景が目に入ったのです」
「ふむ…その光景とは?」
ハクアは、その推理に食い入るように質問をする
「地面です…正確にいえば…足跡があまりにも多すぎるんですよ」
しかし、ハクアら疑問に思う
「別に村なんだからおかしいことはないだろ?」
そう、別に足跡が多い事はおかしくはないのだ
ハクアは人からしたら三大魔王の一人
森の主が逃げ出す存在
そんな、人物がいたら人々は逃げるためもしくは村を守るために走り回ったりするだろう
それが人間である
「そうですね、貴方みたいな存在がこの村を襲えばおかしくはないそう思います」
そう呟いてから、少し間を開けて口を開く
「ただの足跡ならね…」
ハクアはその言葉を聞き気がついた
いや、言われる前に彼女知っていたのだがこの村を焼いた犯人を
でも当たり前すぎて気にしていなかった
そう、普通の村にはないはずの足跡がある
まるで鎧で身を包んでいないとおかしい足跡が存在するのだ
まるで鎧を着けた兵士の軍隊が歩いたような…
そう、52回死ぬ間にこの異変に気がついた
その異変に気づけたのは
村を愛していたからかもしれない
しかし、一番の理由は圧倒的な存在と対峙してしまい彼が冷静になれたからだろう
そして…答えはその足跡から判明する
「それで、つまり犯人は人間達そう言いたいってことか…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しかし、読者諸君
疑問に思わないだろうか?これだけだと
ハクアが軍を連れている可能性を考えていないということ
ここで、彼女…ハクアについて少し補足説明をしよう
これを知らなければ犯人は絞り込めないのだ
この世界において
三大魔王とは悪魔の王・魔物の王・龍の王
この三つの王を指す
そして、それぞれ軍隊を持っているのだが
しかし、一つだけ特殊な魔王がいる
それが…悪魔の王ハクア彼女である
彼女は悪魔の王として軍を持つが本当に彼女が動かせるのは七柱と呼ばれる悪魔だけなのだ
そして、彼女は何故か軍を嫌う
故に、一柱が軍を指揮しているのだが
ここで重要なのは、彼女が現れる時には本人だけかその七柱と共に現れる
このどちらか二択しかないことで有名な魔王なのだ
だからこそ、彼は彼女が軍を連れてきたという考えはなくなったのだ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「面白い!君は答えにたどり着いるんだね!」
そして、彼女は目を輝かせる
少年にどんどん興味を引かれながら
もう少し詳しく推理パートは描きたかったのですが、すみません…時間があまりにもなくこんな感じになってしまいました




