円環戦争ver.夜
なかなか得られぬものである。
友情
月夜に転ぶ 地面をみながら
鏡は姿をうつす
彼の墓標は血塗れだと
あなたは言うが
仲間はいない
砕けた骨を小箱に入れて
裏の畑に埋めました
そこには今では大きな教会が
尖塔は
肥えた魚の腹のような雲を突く
破れた腹から降るのは
彼の涙でしょうか
(まさかそんなはずは)
黄色い静寂の中では
昔話も75日
異国の彼方の姫が語る
--昔々、あるところに
再生の女神と鮫の王がおりました--
そして 太陽を食らいつくした小魚達の運命が語られる
得難いものだ
思慕の情とは。
古の戦役は
今も密かに
終わらずにある。
敵将の骨は
女神が手ずから
裏の畑に埋めました