第27話:決意
「はっ、はっ、はっ……………」
梨佳は、カフェテリアからひたすら走った。
そして気付くと元ちゃんと一緒に歩いた川原に来ていた。
誰もいないことを確認するとその場に座り込む。
そして膝を抱え込み、額を膝につける。
ついにばれてしまった。でも、きっとなっちゃんはこの事実に気付いていたんだろう。だから余計に心苦しい。
二人に何もかもぶちまければ、きっと二人は自分を慰めてくれる。
でも、それをすれば元ちゃんがいないことを認めてしまようで出来なかった。
元ちゃんは死んでなんかいない、生きている。
そう思っていたかった。
たとえ側にいなくても生きていると思っていたかったの。
「でももうおしまい」
梨佳は、バッグからファイルを取り出す。そして大切に閉まっていた封筒を取り出す。
これは、約束。
小さい頃に大切な人を失った私に同じようなめに合わせてしまった場合の約束。
突然、何も言わずに命を落としてしまったら場合の遺言。
「分った。じゃあ、俺が遠くに出かけるたびに梨佳に言葉を残すよ。現実には側にいれなくなった時、心だけは側にいれるように」
そして、あのクリスマスに届いたこの手紙。
私は怖くて元ちゃんを失ってしまった痛みに耐えられなかったから今まで読めなかった。
でも、今読まなければいけないの。
これからの人生を生きていく為に。
前を見て歩いていくことがあの人の願いだから。




