第15話:タイプ
TO.元ちゃん
Sub.報告
昨日、入会届けを出しに行ってきました。
行ってみたらびっくり!弟君がいました!!
まさか、同じ大学とはねー。
元ちゃんは、今どこかなー?
便りがないのは無事な知らせと思うことにします。
あたしは、マメに送るからね?
じゃあ、また明日。
昨日の報告をメールにして送信する。
(例え、返事が時々しかなくても送りつけてやるんだから)
梨佳が、メールを送った直後、携帯がメールの着信を知らせる。
ガシッ!!
梨佳は、すごい勢いで携帯を掴み、メールの履歴をチェックする。と、そこには、元ちゃんでは無く知らないアドレスからのメールだった。
(誰だろう? えーと、件名は?)
市川です。
(もしかして、弟君?)
本文を見るとやはりそうだった。そう言えば、昨日の入会届けに連絡先を書いたなっと梨佳は思いだす。
おはよう。
急なメールで、ごめん。
昨日、カメラの使い方について教えるという話をしたよね?
基礎の本があったから渡したいんだけど、今日来れる?
わざわざ、本を探してくれたらしい。これは絶対受け取りに行かなきゃ。
梨佳は、急いで返事を送る。
ありがとうございます。
昼休みに取りに行きます。
梨佳は、そう返事を送ると午前の授業に出るべく、大学へと向かった。
(楽しみだな。あっ、フィルムについて聞いてみよう!!)
「梨佳!おはよう!」
大学の門についた時、後ろからなっちゃんに肩を叩かれた。
「おはよう、なっちゃん」
「ごめんね、昨日返事出来なくて」
「ううん、だってバイトだったんでしょ?」
「そう! 急に遅番の子が入れなくて急遽ね。で、どうだった? 弟君との再会は?」
「気まずかったよ、最初」
梨佳は、昨日の再会を思い出すと一つ溜息をつく。
「でも、しばらく話したら平気。弟君もつっこんで来なかったし」
「そりゃそうでしょ。で、どんな感じの子?」
「何、気になる?」
「うん、とっても。やっぱり、熊さんみたいな感じ?」
「ううん、似てない。爽やか系? モテるタイプなのかな…………?」
「へー、以外だな。………会ってみたいな?」
「いいよ、今日の昼休みに本を受け取りに行くときについて来る?」
「行く、行く!」
夏樹は、即答する。
そして二人は、たわいもない雑談をしつつ、授業へと向かった。
――――昼休み。
二人は、早速部室へと向かった。
「ここ?」
「そう」
トントン。
「こんにちはー?」
「こんにちは。早速来たね」
「はい、来ました」
「後ろの子は?」
「あたしの友だちの夏樹ちゃんです。元ちゃんの弟さんって聞いたら会ってみたいって」
「あたしも同じバイトしてたんですよ」
「へー、そうなんだ。初めまして、市川 勇気です」
「初めまして」
「で、これが本。今日はちょっと授業の関係でゆっくり説明できないんだけど」
「ありがとうございます。一つだけ質問いいですか? この機種のフィルムは何がいいですか?」
梨佳がメモを見せると、勇気は少し考え答えた。
「これなら、市販のフィルムで大丈夫」
「ありがとうございます」
「悪いけどこれから移動なんだ。だから、また今度。夏樹ちゃんもよかったらまた遊びにおいで」
「あっ、じゃあ出ます。鍵閉めますよね?」
「そうだ、これ。松本さんの分の鍵。じゃあ」
そう言うと本当に急いでいるらしく勇気は部屋を出て行った。
「あんな感じの人。感想は?」
梨佳は、夏樹に感想を求めた。
「…………いい。タイプかも」
「じゃあ、また遊びに来れば?」
「そうする!」
これは、意外な出会いになったなと梨佳は思った。
なっちゃんの新しい恋が育てばいいのになと梨佳は願った。
久々の更新です。
どうでしょう?こんな展開・・・・。




