第2幕 プロローグ
第2幕の開幕です。
今回は第1幕で影の薄かった翔視点になります。
「雨……か…………。」
アイツ……陽太が姿を見せなくなって2週間が経った。休日以外は履修している講義も一緒だし、サークルも一緒だから基本的にはほとんど一緒にいる。だからこんなに姿を見ないのは初めてかもしれない。
「RAINのメッセージも……、相変わらず既読がつかないままか……。」
スマホを手に取りメッセージアプリを起動したが、最後に陽太にメッセージを送信してから変化はない。RAINの変化といえば、アイツのアイコンの上に明香里先輩からのメッセージが届いているくらいか。
『陽ちゃん、あの時どんどん顔が青ざめていってんだ。もしかして体調が悪い時に、私が無理矢理呼んでしまったのかなぁ。もし入院とかしていたらどうしよぉ……。』
「『多分大丈夫だと思いますよ。アイツはバカだけど、意味もなく失踪するようなやつじゃないんで。今は信じて待ちましょう』っと。送信。」
とりあえず先輩に当たり障りのない返事を返しておいた。まったく、先輩にまで余計な心配をかけるなよバカ陽太。
「……ちゃんと帰ってくるって、信じてるからな。」
1人アパートの自室で窓を眺めながら呟いた。先輩にも送ったとおり、アイツは意味もなく失踪するようなやつじゃない。そう信じながら。
雨の勢いは次第に強くなっていった。




