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可能性の選択  作者: 桃鍋
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幕間その2 拒否権はないよ!

明香里先輩視点です。

「ど、どどどどドウシヨウ!!」

 明日は陽ちゃんと駅前のケーキ屋に行く約束の日だ。昨日は音信不通だった陽ちゃんから3週間ぶりに返事が返ってきた。いつもの感じでメッセージが返ってきた安心感や、何も言わずに居なくなったことに対する怒りがごっちゃなってしまって、咄嗟に「お詫びでケーキ屋に連れて行け!」って送ってしまったけど(感じ悪くなかったよね!?)、約束が近づくにつれて、怒りの感情が薄れてウキウキしてくると、今更になってだんだん頭が冷静になってきた。ちょっと待って、よくよく考えなくてもこれって私から誘ったデートってことになるよね!?

 バッと壁に掛けられた時計を見る。時刻は現在23:50、明日の10:00に改札前に集合だから睡眠時間も考えるともうほとんど時間がない。それなのに私の準備は未だに服すら選べていなかった。部屋にはいつもの黒っぽい服や、何となくファッション誌を眺めていて買っていた透明感のある服が散乱している。このままだとマズイ!って思った私は、咄嗟にスマホを手に取りRAINアプリを起動する。送り先はもちろんカケルっちだ。

『カケえも〜ん!助けて〜!』

 メッセージを送ってからしばらくして返事が返ってくる。

『多分そろそろ来ると思ってました。大体想像つきますけど何ですか?』

 まるで予見していたかのような返事だ。そう言えば今日、先に陽ちゃんと会ってたんだっけ?ということは、陽ちゃんから明日のデート……私へのお詫びの事を聞いたのかな?先に二人で会ってどんな話をしていたのかは、あえて聞かないことにしている。もちろん気にはなるけど、男の子同士聞かれたくない秘密の共有かもしれないからね。

『さっすが理解が早い!あのね、明日のことなんだけど…………』

 久しぶりに陽ちゃんに会えることに対する嬉しさと、明日のデートが上手くいくかの不安で、私はなんとも言えないニヤケヅラでカケルっちに相談内容をまとめたメッセージを打ち込んでいった。

 寝不足でまた目のクマが濃くなるかもしれないけど、私の不安が無くなるまで今夜はとことんカケルっちに付き合ってもらおう。楽しみと不安の入り交じった夜の相談会はまだ始まったばかりだ。

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