5.水の精霊、アンディーン。
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「……なるほど。王族と公爵家嫡男、そしてその友人たちか」
「そうだよ。だから、不純な関係なんてないからさ」
「黙れこの女たらし。まだ信じたわけではない」
「………………」
一通り説明を終えると、少女はようやく落ち着いたらしい。
水の上にあぐらをかいて座り、腕を組んでいた。常識はずれなことばかりだが、数時間も説明に費やしているうちに慣れてしまう。
そんなわけで、ボクたちも水辺に腰を下ろして彼女と話をしていた。
と、そこでふとマルスがこう訊ねる。
「そういえば、君はどこの家の子なの?」
「妾に言っているのか?」
「うん」
すると少女は、鼻で笑った。
そして――。
「妾をそこらの貴族と一緒にされては困るな。というか、人間と一緒にするな」
「人間と一緒に、するな……?」
首を傾げるマルス。
ボクは、その時点でなにやら嫌な予感がしていた。
でも、まだ確定ではない。なので、しばらく黙っていたのだけれど……。
「ところで、貴女のお名前を聞いていませんでしたわ」
アミナがそう訊いたことで、たしかになった。
水色髪の少女はにわかに立ち上がり、その平らな胸を張る。そして、
「はっはっは! ついに、名乗る時が来たようだな! 特別に教えよう!!」
そう言って、なぜかボクの顔を指さした。
少女はにんまりと、愉悦に満ちた表情でこう口にする。
「妾の名はアンディーン! そう――」
自信に満ちた、そんな声で。
「この湖に住まう精霊! 水の精霊の長、アンディーンである!!」――と。
がっはっは! という、汚い笑い声が響く。
ボクたちは全員が顔を見合わせて、苦笑いを浮かべるのであった。
今日はあと、2話以上!!
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