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1.弟子ができました。

応援いただけますと、創作の励みとなり更新速度が上がります!(当社比

今日はその証拠に予定より早めの投稿です!!





 あの授業の一件から、数日が経過した。




「う、なんだか視線が刺さる……」



 どのような変化があったかといえば、クラスでの向けられる視線が変わったこと。というか今まで、興味すら持たれていなかったのに、あからさまに奇異の目で見られている気がした。

 完全に悪目立ちをしてしまった、ということか。



「ボクは、ただ普通にしたかっただけなのに」



 それでも、こうなってしまったものは仕方なし。

 今後は同じ間違いを繰り返さないよう、魔力の制御をしっかり覚えなくてはいけない。そう思った。――そうなってくると、修行だ! 修行しかない!



「頑張ろう、うん」



 そこまで考えて、一人で頷いた時だった。



「あ、あの! リンクさん!!」

「へ……?」



 ボクに声をかけてくる少年があったのは。

 驚いて見ると、そこにはとても愛らしい容姿をした男の子がいた。

 サラサラな金の髪に、円らな青の瞳。整った顔立ちをしており、華奢な身体つきはまるで少女のようだ。えっと、そんな彼の名前は――。



「たしか、マルスくん……だっけ?」

「はい! そうです! マルス・アンソンです!!」



 そうそう、マルスくん。

 やや興奮気味に自己紹介をした彼は、公爵家の嫡男だった。

 商家出身のボクとは、まさしく住む世界の違う存在。そんな彼がどうして、いまボクに声をかけてきたのだろうか?


 そう考えていると、マルスくんはこう言った。



「あの、リンクさんにお願いがあるんです!」

「お、お願い……?」

「はい!!」



 なんだろう。

 ボクはなにか、知らないところで変なことをしたのだろうか。

 そう思っていると、少年はこう大声で言うのだった。




「リンクさん――僕を弟子にしてください!!」




 ………………へ?







「リンクさん! 購買でパンを買ってきました!!」

「いや、そういうのいいっていったでしょ……?」



 というわけで、さらに数日が経過した。

 マルスくんはこのように、なぜか自分から使い走りを行っている。

 物凄い、目を輝かせて。ボクの周りをぐるぐると、常にくっついていた。



「遠慮しないでください、師匠!」

「師匠、ってのもやめてほしいんだけど」



 どういうことなのか。

 数日が経過した今でも、ちっとも分からない。

 ボクはひとまず、もったいないのでパンを頬張りながら訊ねた。



「どうして、ボクが師匠なの?」



 するとマルスくんは、こう答える。



「先日の授業で見せた、強力な魔法! あれに痺れたんです!!」

「あー……」



 しまった。

 結局、弊害が出てしまっている。


 ボクは少しばかり頭を抱えた。

 どうしようか。どう、傷つけずに断ればいいのだろうか、と。



「とりあえず、僕は師匠に認めてもらうまで諦めませんからね!」

「お、おおう……」



 そう考えていると、そんな宣言をされてしまった。

 ボクは苦笑いしつつ、さらにパンを一口。



 もう、いっか。

 こうなれば、新しい友達ができたと思って切り替えよう。

 そう考えることにしたのだった。







「アイツ最近、調子乗ってるよな」

「あぁ、ホントだぜ」



 そんな二人の様子を教室の外から見て、小声で話す生徒たちがいた。

 上級生である彼らは、リンクたちに敵意をむき出しにする。




「大器晩成風情が、いい気になってんじゃねぇぞ?」




 静かに、そう口にした。

 あからさまな嫌悪感がそこにある。



 このことを、リンクたちは知らない。

 そして、小さな事件は起きるのだった……。



 


次回は13~14時頃に。


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!


もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより★★★★★評価など。

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応援よろしくお願いいたします!

<(_ _)>

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「基礎しかできない錬金術師が最強になる話」新作です。こちらも、よろしくお願い致します。 ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
[気になる点] もう少し順を追って強くなれば良いのにと思ってしまいました 昨日まで発現しなかった火の魔法?がいきなり龍の如く天に登っていったら、それはもう成長じゃなくて覚醒だと思いますね 主人公の…
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