リーデアス家の反応。
リンクの家族、登場。
「最近、お兄ちゃん変だよね?」
「そうだよ! この間だって、朝早くに出かけちゃうし!! ……お母さんは、なにか聞いてないの?」
「アタシが聞いた限りだと、なんか胡散臭いことに巻き込まれてそうだったねぇ」
「胡散臭いこと?」
「それって、なに?」
リンクの実家――リーデアス家。
双子の妹であるミィとリィは、母親にそう訊ねていた。
それというのも最近、兄の外出頻度が多くなっていることについて。それだけではないが、ひとまず妹たちは主にその点が気になっていた。
母ならなにか知っているだろう。
そう思って、彼女たちは耳を傾けるのだが……。
「いや、ねぇ? 王城に用事ができたとか、なんとか……って」
「王城、って――お城のこと?」
「どうして?」
「さぁ、それが分からないのさ」
母親でさえ半信半疑に語るものだから、首を傾げてしまった。
ミィとリィも、幼いながらに自分たちの家が平凡であることを知っている。そんな家だというのに、王城に用事ができるとはどういうことなのか。
「もしかして、お兄ちゃん……」
「なにか、事件に巻き込まれてるの……?」
「だからアタシも、胡散臭いって言ってるんだよ!」
母は少しだけ語気を強めてそう言い切った。
それを受けて双子は同じ仕草で、うーんと顎に手を当てて考える。
たしかにリンクは、どこかお人好しが過ぎるところがあった。彼女たちにとっては優しい良き兄なので、そこは変わってほしくはない。
それでも、なにかに巻き込まれているのであれば助けなければ。
そのようにも思わされた。
「それじゃ、どうする?」
「どうするって、直接訊くしかなくない?」
「だよね。だったら、お兄ちゃんに今日訊こう!」
リィがそう結論を出すと、ミィも頷く。
その時だった。
「ただいまー」
「あ、お兄ちゃん帰ってきた!」
玄関から、リンクの声が聞こえたのは。
双子は大好きな兄を迎えに、一直線に駆けた。そして――。
「おかえり、お兄ちゃ――!?」
「聞きたいことがある――!?」
まったくの同時に、硬直した。
「え、えぇ!?」
「う、うそ!?」
何故なら、リンクの左右を固めていたのは――。
「お邪魔しますね。あら、妹さんですか? リンク」
「可愛らしいですわね。おいくつですの? リンクさん」
見目麗しき、美少女たちだったのだから。
数秒の間を置いてから、周辺の家々にも聞こえるほどの絶叫がこだました。
明日も3話更新するぜー。
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