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2.ミレイラの決意と、リンクの危機。

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「リンクは……!? 助けに行かないと――」

「お姉様、落ち着いて下さい! あの方なら、問題ありませんわ!」




 リンクの落下直後。

 頼りにしていた相手がいなくなったことに動揺する姉に、アミナはあえて冷静にそう告げた。いつもならこういう時、慌てるのは自分。

 しかし今に限って、ミレイラは弱っていた。

 だから、彼女を守るために頑張るのだと自身に言い聞かせたのだ。



「それに、お姉様に何かあって悲しむのはリンクさんですわ!」

「アミナ……」



 ミレイラもそれを察してか、次第に落ち着きを取り戻し始める。

 一つ深呼吸をしたのちに、アミナはこう続けた。



「大丈夫です。リンクさんは、わたくしに勝った方ですから」――と。



 彼の強さは、自分が一番知っている。

 妹にそう念を押されて、姉はしばし考え込んだ。

 そして、こう言う。



「それでしたら、信じましょう。ただ――」



 真剣な表情で。



「ここから、魔法による援護はさせてください」

「お姉様……?」



 それに対して、アミナは首を傾げた。

 不思議そうにする妹に、ミレイラは小さな笑みを浮かべる。



「アミナには私の本気を見せたこと、ありませんでしたよね?」



 そして、凛々しい表情になって魔法の詠唱を開始した。

 いつにないことに、アミナは驚く。そんな彼女の顔をちらりと見てから、ミレイラはこう呟いた。それはまるで、祈りを捧げるように。



「リンク、頑張って……!」――と。









「うらあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「くっ――!?」



 エビルの強力な拳が、ボクの剣を打つ。

 するといとも容易くそれは、半ばでへし折れてしまった。



「こんな馬鹿げた力、ありなのか!?」



 まるで、アミナの大剣を受け止めた時のような威力。

 そんな人間離れした攻撃に、ボクは思わずそんな声を発してしまった。とっさに炎剣――アミナ曰く『フランベルジュ』――を作って、相手を牽制する。

 さしものエビルも、炎の剣には警戒心を抱いたようだった。


 一度距離を取ってから、なにかを呟いている。

 うまく聞き取れず、ボクはジッと耳を澄ませた。そして――。



「しまっ――!?」



 その答えにたどり着いた時には、足元に魔法陣が発生していた。

 エビルが行っていたのは、高速詠唱というもの。そして、それによって発生した魔法は――。



「く、まさか! こんなの――」



 炎魔法の中でも、上位に位置している爆炎魔法――『エクスプロ―ジョン』だ。

 しかも、並の威力ではない。高まる魔力は、確実にボクの命を弾き飛ばすだろうと、そう確信できた。

 とっさに防御魔法を使おうとするも、間に合いそうにない。



「あっはははははは、消しとべぇ!?」




 魔法発動の光が、この身を包み込んだ。

 そして、ボクは顔を覆って――。




「――――!」




 直後、世界の終わりを告げるような爆発が起こった。




 


次回更新は、20時にできたらいいかな。

※すんません、寝落ちてました。本日中には更新します。



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