表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/56

1.第一王女からの招待。

第3章の始まりです。

少し短いですが、次回からちょっとずつ動かせたらな、と。

応援よろしくです_( _´ω`)_








「え、ボクに会いたいって人がいるの?」

「そうですわ。わたくしの姉なのですが、学園の四つ上でして」

「お姉さん、ってことは――ミレイラ王女様!?」



 御前試合から数週間が経過した、そんなある日。

 教室でボンヤリとしていると、アミナがそんな話を振ってきた。まさか、アミナのお姉さん――第一王女のミレイラ様が、ボクなんかになんの用だろうか。


 いや、アミナに勝ったのだから目に留まるのはおかしくないのか……?



「凄いですよ、師匠! ミレイラ様といえば、慧眼の持ち主と名高いです! ――あの方に興味を持たれるってことは、将来を嘱望されていることに他なりません!」

「それは、言いすぎなんじゃない? ……マルス」



 そんな話をしていると、公爵家嫡男がやってきて鼻息荒くそう言った。

 彼は家柄もあって、王族とは近いと思うのだが。どうして、そこまでミレイラ様のことを特別視するのだろうか。

 ボクが苦笑いしていると、アミナがこう言った。



「決して言い過ぎ、ということはないと思いますわ。ミレイラお姉様は、本当に価値がある方としか会話すらしないことで有名ですから」

「そ、そこまでなの……?」

「えぇ、そうです」

「…………」



 それを聞いて、ボクはにわかに怖気だつ。

 なんだろう。アミナも王族なんだけど、語弊を恐れなければ異次元に思えた。そのような人と話をするなんて、一般商家の人間として荷が重すぎる。


 また、両親に心配されるんだろうな……。



「それで、明日なのですけど。時間はありまして?」

「ある、けど……?」

「それでしたら、王城にきてくださいまし」

「早速!?」



 なにやら、トントン拍子に話が進んでいく。

 ボクは思わず声を上げてしまったが、見聞を広めるには好機かもしれなかった。将来的には家業を継ぐつもりだし、国の情勢を知るのは悪くない。

 それに、そんな下心以外にも興味はあった。


 失礼な話、怖いもの見たさ、ではあるけれど……。



「それでは、決まりですわね。マルスもきますか?」

「え、いいの?」

「わ……わたくしが、一緒にいたいのです……」

「あ、うん……」



 と、そんなことを考えていると。

 なにやら、少年少女の甘酸っぱい青春の一ページが刻まれていた。

 それをニコニコと眺めていると、二人は視線に気づいてそっぽ向いてしまう。



「それじゃ、ひとまず明日。よろしくお願いいたします」

「うん、分かったよ」



 というところで、今日の話は終わりだった。

 決まってから考えたことなんだけど、そういえば――。



「か、菓子折りの一つでも持っていった方が良いのかな……?」





 そんなわけで。

 ボクは、必死になって作法を確認するのであった……。



 


次回更新は、午前中に少なくとも一回予定。



面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!


もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより★★★★★評価など。

創作の励みとなります。


応援よろしくお願いいたします!

<(_ _)>

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「基礎しかできない錬金術師が最強になる話」新作です。こちらも、よろしくお願い致します。 ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ