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とあるキーワードで小説を書いてみよう whitebooks 文学スキル上達を目指して

とあるキーワードで小説を書いてみよう whitebooks 文学スキル上達を目指して Part1

作者: まみむキバマル

 キーワード 殺し屋(アサシン)夫婦


 殺し屋、そんな言葉が最も似合わない男()() ()()、私の秘書である。成績は平凡で特筆すべきこともない。そんな男にもつい疑いの目を向けてしまうのは、私「宮脇 杏」の職業が、大手企業の社長に大きな信頼を寄せられた部下、ではなく最初からその男を殺すために送り込まれた到底人に信じてもらえないであろう殺し屋(アサシン)だからである。宮脇 杏という名前も当然偽名である、本名は「八咫(やた)」という。実行日は明日に差し迫ってきた、この緊張は何年経っても消えることはなく、これからも決してなくなりはしないだろう。暗殺は明日の夜9時、社長(ターゲット)が毎週寄る居酒屋「あくまろ」で行う。と言っても直接殺傷をするわけではなく、毒を混入させるのだが。


 闇の世界には、暗殺専門の組織が存在した。組織の育成機関で育てられた、子供の中で最も成長が早く組織の幹部へと上り詰めたものがいた、その名は(おぬ)、彼のもとに一つの依頼が届く、依頼はとある社長によるもので、私を殺そうとしている人がいるので守って欲しいというものだった。殺し屋に頼むこととしては異例の依頼ではあったが、彼は多数の金額を以て承諾し、木村 丈と名乗り、会社に潜入することにした。

 とある日(おぬ)は、同じ暗殺者として、事件の予感を察知していた。今の殺害方法の主流は毒殺である。社長の食事は朝昼晩とあるが、朝は論外、昼は社員食堂、夜も家に帰っている。しかし、金曜の夜だけは違った。社長の習慣で、毎週金曜日の夜は居酒屋「あくまろ」で食事をしているのである。彼は今までの経験から必ずここで殺人が行われると考えていた。


 2011年5月5日(金)夜8時

 いよいよ決行日、私がやることはただ一つ、今店に行って毒をたった一滴たらす。予想外の事態もない、強いていえば今まで皆勤だった木村が休んだだけだ。

 私が店に入ると、先客が一人いた。一人ならば特に問題はないだろう、そう思っていると先客が話しかけてきた。

「一緒に食べませんか?」

 何を言っているのかわからなかった。しかしそれは予想外の事態に動揺したからではなかった。その人の顔を見た途端に自分の心がかき乱されたのである、それは自分には、闇の世界を生きてきた自分には生涯縁のないものであるはずだった。一目惚れである。八咫(やた)がそれを理解した刹那、彼女の意識は途絶えた。脳が初めての感情にオーバーヒートしていた。


 (おぬ)は困惑していた。自分の上司であった宮脇が殺し屋(アサシン)であることは可能性の一つとして存在していた。しかし闇の世界のエリートでも困惑していたのは彼女が自分の姿、それどころか顔を見た瞬間に倒れてしまったのだ。いつもは冷静な彼でもこの時ばかりは自分には隠された特殊能力があるのかなどという世迷言を考えていたほどである。今まで恋などと無縁であった彼には彼女の一目惚れを知る由もなかった。店主を見るとあろうことか居眠りをしていて、全く気づいていなかった。仕方なく、彼は彼女を連れて帰ることにしたのだった。


 あまりの日の光の眩しさに目を覚ますとそこは高級そうなホテルの一室だった。

「ここは、どこ?」

朝の心地よさに思わず無防備になる。しかしその長年の経験から、嫌にでも頭が冴えてくる。

「大丈夫か?」

話している言葉と裏腹の自分の死角からの囁きに職業柄自分の死さえ悟る。しかし振り返ると誰もいなかった。するとまた死角から声が聞こえてくる。

「実は君はさっき目覚めたんだが私の顔を見るとまた気絶してしまってね。」

 言われて思い出す。あの顔を。それだけでも気絶してしまいそうだがぐっと堪える。しかしおかしいことがある。さっきから聞こえているこの声、私が気絶したということからさっきの男性として間違い無いだろう。そんな声だが、私にはどこかで聞いた覚えがあったのだ。

「その声は........ 木村!?」そうだ、そうに違いない

「ああ、木村と名乗っていたが偽名だ、お前から社長を守る依頼を受けたものだ。お前、失敗したな。だがそれより聞きたいことがある、なぜ俺の顔を見て倒れるんだ?」

「それは,,,,,,,貴方に一目惚れしたからです。」言ってしまった。

「なっ..........なんだと!!!!!!!!!!!!!!!!!!」あまりの驚きに死角に立つことも忘れ、意識を失った。

「ふああああ!!!!!!」彼が目に入った彼女の意識もまたなくなった。



2011年5月16日月曜日 大安吉日 They married


とある本の2巻目のおまけコーナーで知ったんですが、昔とある番組のコーナーで白い本というコーナーがあったそうですね。小説家が一行目のみを書いて出演者さんがその先を想像していくというコーナーだったとか。これがWhite book の由来です。


粗筋の通り、続編希望者がいる場合、単独でも続編書きます

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