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俺のとなりの編集者  作者: 作者
第3章
15/19

俺とまわりと、自分自身。

 家に帰るなりに読み返した。投稿した自分の小説やらノートの書きなぐり、上手いとはいえない作画たちを。どれもが全部、自分の根本にあるものが抽象的に描かれていた。作り手である以上、自分の絶対的なテーマを変えるの難しいのかもしれない。俺が知る限り…どんな表現を使いイメージを変えてていても、表現者の根本は変わっていない、いや変わらない気がする。この私小説を読んでる人は、どう思っている?



 もう、俺という言葉が吊り合わなくなってきている。こうして綴っているうちに自然と敬語が出てくるようになって、それでいて「僕は」と打ち込んでしまって、あとから気付いてすり替えをしてる。


 もう、「俺」じゃない・・

 「僕」に。




 気付けば、カーテンの隙間から光が差し込む。





 僕の心の奥にいた「俺」は、叫んでいた。「俺」が出てきた時点で、僕は僕自身を保てなくなっていた。「俺」ということで強くなり、「俺」ということで自分を主張をした。何度も言うように、僕が僕自身であるがために。


 これまでいくつもの作品を投稿をしてきた。このただのつぶやきで終わらない、書きなぐりだとか描くことで収まるものではなく、自分が感じた物語、気持ちのゆれを知ってほしくて、この小説投稿サイトを見つけ発表した。はじめの作品は画をかくように、情景にこだわって。次は短くてもいいから、自分の手元ではなく誰かのために残そうとした作品で。企画に目がとまれば、僕が感じたその時代の思いと考え方を作品にして。あとは仕事を通して感じたことの吐き出しだとか。

 こんな僕なのに。アクセス数やコメント、評価などが…作品たちの登場人物を生かし、作者の僕までもが励まされていた。感謝では物足りない気持ちを、この作品を通して伝えたいと想う。




 「ありがとう。」




 今はまだ朝だから、パソコンの本体画面に編集者が、「俺」が、心が、映ってはいないけど…僕の胸では囁いているよ。どんな顔をしているかも判る。あえて描写はしないから、どうか創造をしてほしいと思う。

 カーテンを開けるよ。窓を開けてこの何日間の空気を入れ替えるよ。くるまっていたタオルケットを洗濯に出すよ。たまりにたまったゴミは他のゴミとまとめて、収集日に出せるようにしておくよ。僕のテーマは変わらない、変わったところで想像がつかない。だって「生きる」というテーマは、誰にでも当てはまるテーマ・・



 僕がこの環境にいられるのは、まわりの僕を支えてくれる人たちがいたから。それこそが俺の編集者であり、人生を面白くさせてくれる。これをひとつの作品と読み上げたところで、ひとつの立派な物語になり永遠と読み続けられていく。死後の先がどうのこうのに惑わされないで、まずは今まで生きてきた自分を信じてみてほしい。




 もう少しだけ、この作品を綴ろうと思う・・・


 

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