episode3
チリコーンカーンコーン と
変なチャイムが鳴り渡る。
テスト終了のチャイムだ。
流生「叶芽ちゃあ〜ん」
叶芽「……」
こいつほんとうるさい。
黙れないのかしら?
流生「オレテスト勉強してなかったし0点かもぉ〜。゜(゜´ω`゜)゜。」
叶芽「あっそ。あたしに話しかけてる暇あるなら勉強すればいいじゃない。」
流生「冷たいなぁ〜(´・ω・`)」
……こいつ こんなこと言ってるくせに
学年3位くらいじゃなかったっけ。
チャラ男でも頭は良いのね。
ある意味馬鹿だけれど。
モブ「やっぱり松脇さんって鈍感なんだな……」「でも頭良いよな?確か…」「松崎は学年3位だけど確か松脇さんって…」「学年1位とかじゃなかった?」「覚えてないけどそのくらいだよね」
……みんながまた あたしを見てコソコソ話してる。
あたしに良い噂はないから
きっと悪口だろう。
内容は聞こえないけれど きっとそう。
悲しいけれど 慣れたから大丈夫。
叶芽「……ふぅ……」
……あたしが慣れなくちゃいけないのは
父さんのことと……松崎のことね。
流生「…叶芽ちゃん?」
叶芽「!……何?」
流生「や、なんか考え込んでるみたいに見えたから……大丈夫?」
…あたし 顔に出てたのか。
叶芽「…そう。心配かけてごめんなさい。でも大丈夫よ、なんともないわ。」
流生「……ほんと?」
叶芽「……えぇ。」
何かあるにしたって
松崎に言うようなことじゃないものね。
あたし一人で抱え込めばいいのよ…ね…。
流生「…叶芽ちゃんっ!」
叶芽「…えっ?あ、えっと、何…」
流生「オレはっ……!」
モブ「おっ松崎いくか?!」「もっかい告んのかよアイツwww」「上手くいくかなぁ」
……?
モブのコソコソ話す声が
少しだけ 耳障りだなぁ……。