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げーむ作りと妹と〜Ⅲ〜  作者: くもももも
7/16

あだ名

話が変わるゾ〜



なんて嘘です。

まあ、多少は変わりますが。

 先日、テレビゲーム版 War of Redが発売された。発売されてニ週間での売れた本数は大体十万本だったが、初めて社会に売り出すFPSゲームならいいほうだと真美さんは言う。

 俺は売上本数10万本突破記念として、近くの少し高価なレストランに自作ゲームコンテストの三位の青本さゆりさんと芽衣と一緒に来ている。

 「青本さんと芽衣さんもゲーム発売したのですか?」

 青本さんと一緒の俺はいつものように芽衣とは呼べなかった。

「私は発売しましたよ」

「芽衣さんは?」

「オレはまだ発売してねえよ?バグが多すぎてな、改正が難しいんだよな」

 芽衣はそう言って苦笑いをしていた。

「俺たちが手伝おうか?」

 芽衣は迷いつつ言った。

「うん、じゃ頼むよ」

 俺は話を戻した。

「青本さんは売上本数どのくらいですか?」

「私はたぶんですね、現時点では15万本くらいです」

 俺の売上の1.5倍もあったことに驚いてしまったが、それ以上に青本さんが次に発した言葉に驚かされた。

「ですけど、その売上のうち7万本くらいは声優パワーですよ」


 そんな感じでゲームの制作トークで盛り上がっていった。

 最後に青本さんが俺に言った。

「すみません、相談とかしたいのでLINEもらえますか?」

「わかりました」

「それでは、今日はここで」

 俺とLINEを交換し、青本さんは帰った。

「むも、オレとも交換しようぜ!」

 芽衣が俺に言い、追加してきた。

「よし追加完了〜」

「こら、勝手に」



-俺たちも店を出た-


 帰り道で俺はなんで三人で打ち上げをしたのかを気になったので聞いてみた。

「芽衣、なんで三人で打ち上げをしたんだ?」

 芽衣は顔を赤くして答えた。

「この時間が欲しかったからだよ」

「なにか言いたいことがあるのか?」

 芽衣は頷いた。

「隠してたけど、オレはお前の従兄妹なんだ」

「うん、知ってる」

「反応!?うすすぎでしょ!」

 芽衣は落ち着き、俺にいった。

「まあ、だからな、言いたいことはあだ名をつけて呼んで!ってことだ」

 何故か芽衣はグッドサインをしていた。

「んじゃ、メルで」

「決めんのは、早えな」

 俺も芽衣の真似をして、グッドサインをした。

「でも気に入った!それでいこう!」

「おう、メル!」


 俺たちは意を決してそう呼ぶことにした。

「これからもよろしくな、むも!」

「ああ、よろしく、メル!」



      【あだ名】

次の投稿は22:30を予定しています。


先日満点評価をくださった方、ありがとうございました。

ブックマークもありがとうございます。

これからも頑張りたいと思います。


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