お引越しだよ、すらいむ。
8月18日
今日はお小遣いの日だった。
これで合計1500円。アレを買いに行く。
そうしたらあんまり動き回らないだろうし。
いつまでも狭いところに閉じ込めるわけにもいかないしね。
そう、アレとは水槽。
水槽というのがいいのか虫籠というのがいいのか。まりんが飼ってたハムスターのケージみたいなのでもいいな。
…またまりんのハムスター、見たいや。
帰るとすらいむは「きゅい!きゅぴぃ?」と鳴いた。
きゅい!はいつもの挨拶で、「おかえり」みたいなもの。「きゅぴぃ?」は…手に持った百円均一の袋を見たんだろう。
中に入った透明な水槽と袋に入った大量のアメ(これを出すとすらいむはきゅぴきゅぴ興奮した)、あと中に入れる小物と水槽を隠す布。電気の台だと言い訳できるように電気スタンドも買った。賢いでしょ。
「お引越しだよ、すらいむ。」
小物を中に入れるとすらいむを両手ですくって入れてやった。
「きゅー、きゅー?」
と始めは不思議そうに色々動き回っていたが、満足したように
「きゅっぴ!」
と鳴いた。
僕はふふ、と撫でてやるとぷるぷると身体を震わせた。
しまった。人肌はたしか熱いんだっけ。
触ってしまったところに薄く膜ができている。
ごめんね、とイチゴ味のアメをやると
「きゅいぴ!」
と鳴いた。
声の感じは気にしてないよ、というふうだった。
良かった。
引っ越し完了、だね。