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第四話 あなたを想って。

あれから私は、学園祭の準備を頑張った。


なんたって学校には話の合う友人はいないし、一人でせっせとオススメの本紹介コーナーを作っていた。

勿論休憩時間にハルちゃんと会話するのは忘れずに。

そんなこんなで文化祭前日、無事に私一人の展示が完成した。

誰かとこの喜びを分かちあいたく周りを見渡したが、人っ子一人もいないのでとりあえずガッツポーズをしておいた。

因みに他の生徒達は仲のいい人で集まって出店の準備をしたり、何個かのグループは体育館を使ってライブやイベントをやるらしい。色んなイベントがあって退屈しなさそうではあるよね。まあぼっちには辛いか。


その日の夜、私は遂にハルちゃんにこの話を切りだした。


『明日の学園祭、少しでいいから来てみない?私のオススメ本紹介コーナーを見せたいんだ』


『ごめんなさい、私にはそんな勇気』


やっぱりハルちゃんは学校に来たいって思ってるのかもしれない。

なら私はハルちゃんを支えてあげたい。


『大丈夫だよ!なんなら私がずっとついててあげるし』


『本当にごめんなさい、どうしても足が震えちゃって』


『ちょびっとだけでも?』


『はい、私も行きたいんですけど』


『行きたいなら来ればいいのに』


『駄目なんです、そんな勇気』


『展示はハルちゃんが好きそうな本の紹介ばかりで作ったんだ!ハルちゃんに会ってみたいなと思って作ったの!一歩踏み出してみようよハルちゃん!』


『ごめんなさい』


『……うん、私こそごめんなさい。無理言っちゃ駄目だよね』


『ユズルさん』


『大丈夫。ハルちゃんが来たいって思えるまで待ってるから。でも』


『私はハルちゃんと、一緒に学校に行ってみたい。それだけは覚えておいて』


やってしまった。

またハルちゃんのテリトリーに土足で入ってしまった。

なんで学習しないかなぁ私は。

でもまだ希望は捨てない。もしかしたら明日には気が変わって来てくれるかもしれない。

よし、そう考えると何だか楽しみになってきた!

明日は身だしなみをしっかりしないとね!ハルちゃんに幻滅されないように。

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