重なる悪夢
一転した街並みを二人は急ぎ冒険者協会に向かう、街人や冒険者の動きそして決定的な鐘の音によって起こされた現象に焦燥感に駆られながら急ぐ
「師匠!あからさまにおかしいっすよ!これ!」
「それは解ってる。まあ大体は見当つくんだが…」
アレイはそんな話をしながら向かい冒険者協会に辿り着く。冒険者協会の建物の前にはオリビアとヴェル、それと大勢の冒険者がいた。ヴェルが此方に気付くと一旦前からアレイ達に近付いてきて話しかけてきた。
いつになく真面目な表情で切り出した会話の内容はやはり鐘の音に関する事だった。
「やあ、二人とも。元気?」
「ああ、だけどこの雰囲気はなんだ?まるで戦争前みたいだな」
アレイがそう言うとヴェルは苦笑し、ある意味的を得てるといった後に話始める。
「さっきも鳴らしたあの鐘は街が崩壊するような危険が近付いてる時に鳴らすものだよ、それは魔族の襲撃だったり魔物の大量発生だったり色々あるんだけど今回は一番たちの悪いやつだね。」
ヴェルがそこまで言うといつのまにか来たのかオリビアが会話に参加する。
「魔徒獣は知ってるか?」
そう語りかけるオリビアに二人は知らないと返す
「まあそうじゃろうな。良い、軽く説明しよう。魔徒獣とは本来数百年に一度産まれる魔物の事を指す。なぜそれが態々別の名前がつくのかと言うとのぅ。通常の魔物の危険度は協会の定める定義ではE~SSと言ったランクじゃが。魔徒獣に関しては基本的に危険度のランクというのは存在しないのじゃ、」
「危険度で言えば過去文献全てを見ても最低推定危険度でSS、中には分類できぬものもいる。それがまあ魔徒獣の概要かのぅ。」
「ん?でも魔物のランクを適用できるっちゃできるんだろ?だったらそんな焦る事でもねーんじゃねえのか?」
アレイが疑問に思ったことをそのまま聞くと、ヴェルが変わりに答え始める
「まあ、普通だったらね。でもーーー」
ヴェルがそこから話し始めようとした時、突如轟音が鳴り響いた
「もうそこまで来てるのか」
「じゃな。ワシが先に向かおう」
ヴェルがそう言うと、オリビアは一言言うのと同時に轟音のした方に走り出す。
「さて、早めに説明を済ませないとね。いくらオリビアでも魔徒獣相手だと厳しいモノがーーー」
ヴェルがそう言うと今度は鎧を着た兵士が急いでヴェルの元に来た
「伝令です!南側、魔徒獣出現地とは逆側、北側にて魔物の大群が近付いてきてます!これによりヴェルフェゴット様は北側の対処に当たって頂きたいとの事です!」
降って沸いた来た、凶報。ヴェルは驚愕の表情を浮かべながら報告を聞いた。
そして、最悪に最悪の重なった状況で、アレイは確かに一瞬風の音が止むのを感じた。




