遭遇と戦闘
街の中に入ったアレイ達は活気のある街並みを見ながら学園に向かう。前回のみたいに道に迷わぬ様に街に入る際に事前に確認していた。
「それにしても活気が有りますね。さすが大国です。」
プレアは街人の賑わう様子を見ながら言う。アレイのイメージでは魔法国家と言うくらいだからもっと厳然とした雰囲気の街だと思っていたが予想とは真逆の様子を出していた。
「なんか、イメージと違う……」
愛も同じ事を思ったのか、独り言で言っている事にアレイは内心同意する。活気のある街並みを見ながら歩いていると広場の様な所に出た、
「おい!」
ふと誰かに声を掛けられアレイ達は声が掛けられた方を見る。すると赤色のローブを身に纏った男の子と青色のローブを身に纏った男の子がいた。年の頃は愛と同じぐらいだろうか。声を掛けたのは赤色の方の男の子だった。
アレイが誰に声を掛けてるのか解らないため、聞き返そうとするがどうやらその心配は必要なく、
「そこのお前だよ!灰色のローブをきたお前!」
どうやら愛を指名らしい、はたして用件はなんだろうか。アレイは成り行きを見守る。
「え?俺?」
愛は少しすっとぼけた様に返事をした。
「そうだよ!お前これから学園に入学すんだろ!」
「え?まあ、そうだけど、それがどーしたんだよ。てかなんで知ってるんだ?」
「そんなのそのローブの色を見たからに決まってんだろ!それにお前には解らないだろうけど、学園指定のローブには生徒って解るように刻印されてんだよ!」
「ふーん。てか用件なんだよ。俺はやく学園行かないといけないんだけど」
「ふざけんな!先輩に向かってそんな事言いやがって!」
その態度が癪に障ったのか、赤色のローブの子悪態をつき魔力を集束させ始める。それは明らかに魔術行使の第一段階で、この時にどれだけ魔力を集束出来るかで単純な魔術の威力が決まるのだが、男の子が第二段階、術式の構築に移る前にアレイは術壊により魔力を霧散させ、声をかける。
「先輩、そんな遅い構築しかできないんだったら魔術師やめた方が良いっすよ」
「なっ!!」
アレイは赤いローブの男の子を煽る、そしていつの間にか詠唱していた青ローブの男の子が魔術を発動させる。
「招じる水柱」
アレイの頭上に複数の水球が出現し、指向性と勢いを持ち降り注ぐ。それを先見により最小限の動きで回避する。
「くそっ」
男の子は魔術が回避された事を確認すると悪態をつき直ぐ様魔術を使用するため魔力を集束するが、
「術壊!」
愛がすかさず魔力を散らす、そして
「術理・魔弾」
アレイは瞬時に威力の落とした無属性の球体を産み出し射出するが、二人の子供に当たる直前に魔弾は消失する。
見ると、どうやら朱色のローブを羽織った女の子が刀を持ちこちらを見ていた。
「街中で魔術の撃ち合いとは、穏やかじゃないのぅ。」
見るからに12歳位の女の子が、異様な言葉使いでアレイ達に警告してきた。
「なんだよ!先にそっちがーーー」
愛が言い返そうとした所で、プレアが口を塞ぐ。愛は口を塞がれながらアレイ達を見るとみな険しい表情で女の子を見ていた。
「あんた、だれだ?」
アレイは魔力を集束させながら女の子に名前を聞く、それを気付いているのだろう。女の子は少し不機嫌そうな顔と共に男の子二人の前で刀を構え名乗った。
「全く、生徒同士レベルの喧嘩ならば笑って見過ごせたものを、ややこしい真似をしおって。あまりに実戦的過ぎる魔力の動きを感じるものだから来てみれば、同じ冒険者とはのぅ。」
そう言い、後ろの男の子二人に向け声を掛ける
「おぬしらも、相手の力量くらい計れ、相手に殺す気が完全に無いから生きてるだけだからの。それが解ったら離れるのじゃ」
そう言い男の子達を逃がすと思い出したかの様に正面を向き何気なく刀を地面に突き刺した、すると辺りの風景が変わりアレイは特殊な空間に閉じ込められた事を認識する。
「これは協会にもあった空間か。」
アレイは何気なく呟いたつもりだが、直ぐに返事が返ってきた
「少し違うがな、まあ良い。ワシと、あと二人の冒険者は何処でもこの空間を再現できる。これを知ってると言うことはワシら三人の中の誰かにあったのだろう?」
アレイは思い当たる節として一人の名前を挙げた
「ヴェルフェゴットか?」
アレイがそう言った瞬間、女の子は片手で頭を抱える様にし小声であのバカ、と呟いた。
「まあよい、長々と話していてもしょうがないからのう。そろそろ仕置きの時間じゃ」
そう言うと、女の子は剣を無行の位に構えゆっくりとアレイ達に向け歩き出した。




