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番外編 季節ネタ バレンタイン編

「………節分」


「………恵方巻、買ってきた」(ふんす


「………方角」


「………たぶんあっち」(ビンゴ


「………むぐっ」


「……………」


「……………」


「………大きすぎた」


「……………」


「………一人でやるのって、寂しい」

●ちょっと気が早いけどバレンタイン編(本編と時系列が違います)


「………バレンタインイベント?」

『そうとも、我が妹よ!』


ここはいつものグランセル王国、適当に暇をつぶしていると、突然兄から連絡が入った。

そういえば、もうそんな季節だ。


「………どんなの?」

『聞いて驚くな!何と、ゲーム内で作った手作りチョコを手渡しすると、チョコに特殊効果が付くらしいのだ!』

「………ふーん」

『興味はないか!?』


まぁ、興味はある…毒とか付与されたら嫌だけど。幸いとある事情で料理スキルは持っている。

そしてこの情報を持ってくるということは、つまり…


「………催促?」

『EXACTLY(その通り)!!』


うわ、何だかむかつく。西の毒沼に居る毒カエルの体液でも混ぜておこうか…


「………いいよ」

『ヒャッハー!一つ確定!』


家族からの分を一つと数えて良いのだろうか…?










「……………」


というわけで、バレンタインに向けてチョコを作ることにした。場所は私が入手した一軒家のキッチンだ。


作者(本編でもいずれ出します。たぶん、きっと…)


「………?」


今何か変な電波が入った気がする、気のせいだろうか。

…まぁいいや、とにかく材料の確認だ。


まずは基本材料、これらは先ほど買ってきた。

全部混ぜ込んで熱し、ベース状のチョコを作る。ゲームなので、結構簡略化されているので楽だ。


「……………」


だが基本材料だけで作っても、ただのチョコレートだ。それじゃ面白くない。

せっかく自由度のあるシステムなので、色々アレンジしようと思う。


まず追加として入れるのは…これ!


「………ででどん、謎の白い粉~」


え、何の粉かって?それは今はどうだって良い、重要な事じゃない。ちゃんとボス(さっきソロ討伐してきた)から入手した物なので、問題は無いはずだ。

これを入れる理由、それは一つ。白い事だ。


これは別の料理を試してみた結果なのだが、どんなに黒い料理でも、これを入れると真っ白になる。私と言えば白、これは外せない。

ちゃんとベース上になっているのを確認して、ザザザと粉を入れ込む。


「……………」


え、ホワイトチョコにしないのかって?いや、そう思って既にいくつか作ってある。これは特別仕様、兄とアクトにあげる分だ。


彼らはモテる、とにかくモテる。兄なんて何故私に要求するのか分からないくらいだ。つまり、チョコもそれだけたくさん貰う…甘いのには飽きてしまうという事だ。

なので彼らにあげる分は、基本ベースを結構苦めなビターにしようと思う。こうなれば、ホワイトチョコは選択肢から外れてしまう。

だが、白…この色だけはどうしても諦めたくなかった。結果、この謎の白い粉に頼ることになった。


「………よし」


真っ白になったのを確認し、一度軽く冷やしてまた熱する。よく知らないが、こうした方が良いらしい。


だがまだ足りない。これではただの白くて苦いチョコだ。味にもうひとアクセント欲しい。

そこで使うのは、これ!


「………よっこいしょ」


イベントリから取り出したのは、山盛りのフルーツだ。中には現実世界ではありえないような奇怪なものまで混ざっている。無論、かなりレアな物もだ。

わざわざこのためにまだ行った事の無かった南国エリアを突破してきたのだ。


「………これと、これ…あとこれ」


その中から勘で相性の良さそうなのをいくつか選び、ミキサーにぶち込む。中にちょっとバイオレンスな物もあった気がするが、自分の勘を信じる。ちなみにこのミキサーは特別性、どんな固い固形物でも、すぐ液体状にしてしまう優れものだ。

これを少量、チョコに混ぜ込む。隠し味とは言わないが、少し分かる程度の量で良い。


「……………」


その後、よく混ぜて型に丁寧に流し込む。これが好きな形を作るのに一番楽なので、重宝している。ちなみに型は大小様々なハート型で、ゴウライさん印の無駄にハイクオリイティな物だ。チョコあげるのを交換条件に無料で作ってもらった。でも材質をミスリルにする必要はないと思うよ、ゴウライさん。


「………~♪」


あとは冷えるのを待つ…どきどき。










「………うん、出来た」


前に並ぶのは、一口サイズだが大きさのまばらな白くて可愛いハート型のチョコレート。うん、我ながら可愛く出来た…だが、まだ最後の仕上げが残っている。


こっちは兄の分で、こっちがアクトの分…いや、どちらも同じなのだが。よし、兄の方からやっちゃおう。


「………ふふ」


どうせ顔には出てないので、声だけでも悪い笑い声を出しながらナイフを構える。そして、ハート型のチョコの中央に…ギザギザ模様を入れた。


「………ふぅ」


ふはは、私が素直にハート形のチョコを渡すと思うてか!奴らにハート型なんてもったいない、このハート(ブレイク)型で十分だ。


「…………」


兄の分の模様入れが終わった。さて、次はアクトの分にギザギザを…


ピンポーン


「………?」


おや、来客とは珍しい。ひとまず中断して応対しよう。










「……………」


うん、時間の無駄でした。無駄に疲れた気がする…こっちもさっさと終わらせよう。


「……………」


えぇと、模様入れが終わって後は包むだけだった気がする。

これまた白い包装二つに入れた後、ラッピング。よし、完成!


「………出来た」(ふんす


誰も見てないが、何となく胸を張る。準備万端、後は当日に渡すだけだ。









バレンタイン当日。


「…これ、何だか呪われそうな気がするんだが」

「………気のせい」

「いや、でも何故ハートの割れた柄に…」

「………大丈夫」

「……ハイ」


兄はなんだかんだで喜んでくれた(威圧)。そうだ、追加効果はどうなるんだろう?


「よ、よし!では一つ…パクッ」

「……………」


兄が一つ食べるのを、わくわくしながら見守る。

食べた後、若干笑顔になって…


「…あれ、結構上手い……ウボァー!?」

「………!?」


吹き飛んだ。

……吹き飛んだ。

大事な事なので2回言いました。


「………何で?」


ハートブレイク型にしたからだろうか?これはアクトも吹き飛ぶのだろうか…期待出来そうだ。


「ふ、ふがが……」


…とりあえず壁に頭突っ込んでる兄を救出するとしよう。










「……というわけで、あげる」

「どういうわけか知らないけど…ありがとな」


アクトに手渡す。何だか表情が疲れてるように見えるけど…


「…色々合ってな」

「……お疲れ様」


何だか色々諦めた表情になっている。たぶん、他の人のチョコで苦労したのだろう。

アクトが、ビクビクしながら開封した。いや、そんな怯えなくても…


「というか、お前のも怖いんだよな……って、あれ?普通に可愛い…」

「……?」


ハートブレイク型が可愛いと言うほどこいつの感性はおかしかっただろうか?そう思いながら、アクトの取り出した一個を見て失敗に気付く。普通のハート型…つまり、ギザギザ模様を入れ忘れていた。


「……あっ」

「ん?」

「……何でもない」


…途端に恥ずかしくなってきた。つい顔を背けてしまう。


「…どうした?」

「……何でもない」

「そ、そうか…じ、じゃあ一口…」


アクトは更に怯えながら食べる。本当、他のチョコで何があったのさ…


「…おぉ、美味い!」


チラリと顔を戻してみると、ほっとしたというか、キラキラしたというか、そんな表情でチョコをパクパク食べているアクトの姿が見えた。

…うん、やっぱ普通のハート型じゃ吹き飛ばなかったようだ。


「疑ってすまんかった!かなり美味い!うわぁ、まさかハクアが唯一のオアシスと化すとは…!」

「……そう」


…うん、何だか恥ずかしいから褒めるのは止めてほしい。あと、「まさか」は撤回すべきだ、不本意である。

…え?吹き飛ぶ予定だったろって?ナ、ナンノコトカナー?


「……さっきまで、何があったの」

「聞いてくれよ、それがさ…」


その後は、適当に雑談してから別れた。そういえば、どんな効果があったのだろうか…?












「美味かった。他の奴らと比べると普通に可愛くて、その上美味かったのが嬉しかった」


「…だけどさ」



状態異常:猛毒・麻痺・火傷・凍結・呪縛



「ハクア、やっぱお前もか…ガクッ」


別れた後に突然やってきた効果に悶絶した男がいるのは、余談であろう。

前書きの恵方巻咥えたハクアで変な想像した人は、後で屋上に来なさい(ぇ


え、豆はいくつ食べたかって?HAHAHA、そういうのは聞くべきじゃないぞこやつめ!(チェーンソー

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