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第三十三話 雑談と予定

今回はだらだらお喋りするだけのお話。


☆クラス紹介☆

芸人

既に名前からトリッキーさが溢れ出ているクラス。

無論トリッキーな技を多く持ち、手品のような技を多用する。パーティーでの立ち位置は様々で、プレイヤーによって運用が大きく変わるクラスの一つだろう。

得意な武器は短剣で、ジャグリングのように扱いながら攻撃するなど、少し他のクラスと使い方が違う。

長所は特殊な技が多く不意が撃てて、面白い。短所は器用貧乏になりやすい…と言ったところか。まだはっきりと入手法が分かっていない事から、人口は少ない。

往来のど真ん中で盛大に喧嘩した私達は、結局二人仲良く同時に死に戻りした。

今いる場所は、喫茶店(雑談場所)だ。


「…………」(じぃー

「…う、だからすまんかったって」


根に持つタイプの私はジュースを飲みながら(ゲーム内では喉は乾かないので、ただの嗜好品)ジト目でアクトを睨む。


「……この後北の山に行く予定だった」

「うっ……」


そう、あの喧嘩が無ければ北の山に初めて足を踏み入れる予定だったのだ。二人仲良くデスペナルティ(一定時間ステータス減少)を受けたせいで、こうやってグダグダしているわけだが…


「は、ハクアにだって否がなかったわけじゃないだろ?」

「……胸は禁句」

「うぐっ…す、すまんかった」


アクトが触れてはならない所に触れたからだ。物理的にも言葉的にも。

でも、最初に斬りかかったのは私だし、これくらいで許そう。


「……もう良い、許す」

「ありがたき幸せ」


…とまぁ、こんな感じで雑談しているわけだが。


「今日は時間遅いし、もう無理だなぁ…明日にすっか?」


そう提案してくる。うーん…


「……明日の昼は、用事」

「ん、そうなのか?じゃ夜にすっか」


明日は私に用事があるので、断る…が、こいつは良いのだろうか。


「……アクト、忘れてない?」

「ん、何をだ?」

「……夏休み、もうすぐ終わる」

「……………」


そう、もうすぐ長かった夏休みが終わる。私は大学生だからまだ長いが、こいつは高校生だ。つまり、その、たっぷりの宿題とかもあるわけで…


「……宿題、やった?」

「……………ハクアは?」

「……終わってる」

「う、うわぁぁぁぁぁ!!!!」


アクトが叫び、頭を抱えてすごい形相になる。うん、こいつゲームに熱中しすぎて忘れてやがったな。


「……NDK(ねぇどんな気持ち)?NDK?」

「ここぞとばかりに煽るなよぉ!?」


本気で泣きそうな顔で懇願してきた。うん、この辺で止めておこう。


「……手伝えないよ」

「わかってるよ!ああもうどうすれば…あ、そうだ一週間だけ姉さんと鈴里の奴がこっちにくるんだった……ならいっそ姉さんに頼み込んで手伝ってもらって……」


どうやら一人じゃ終わらない量なようだ、姉に手伝ってもらうという禁忌を犯そうとしている。ドンマイとしか言えない。


「…そういや見た事ないけどお隣さんは大学生だっけ…なら家庭教師って形で手伝ってもらって……」

「……止めといた方が良い」


もうなりふりかまっていられてないようだ。まったく、宿題なんか貯めておくからそうなる…


「……宿題、専念しなさい」

「はい……」


絶望的な雰囲気を醸しながらうなだれる。まったく…


「……終わったら付き合う、ゲーム内で祝杯でも」

「そりゃいいな…はは、ガンバルゾー……」


あぁ、もうダメかもしれないこいつ。どうやら北の山突破はソロになりそうだった。

皆さんは宿題先にやる方ですか?作者は最後まで貯めちゃうタイプです(ドヤァ


そして結構前からですが、気づいた人はいますかね。ハクアの三点リーダーに…

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